こんにちは!個別指導WAMです(^^)/
前置詞の「from」について、皆さんはどのようなイメージを持っていますか?
出身地を説明する時に使用する単語?それとも、手紙を書く時の最後に「~~より」という意味で使用する単語?
今回のコラムでは、実はいろんな意味を持つ「from」について、例文を交えながら紹介していきます!
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「from(~から)」の意味は出身ではない
fromは「I’m from Japan.」のように、from=出身という意味で覚えられがちですが、基本的な意味は「(何か物事の起点を置いて)~から」となります。
この起点は場所以外にも時間や物事にも置くことができ、さまざまな用法に派生していきます。
例えば、場所や時間を起点にする用法(~から)、原料や出身など出所を表す用法(~に由来する、出身の)、判断の根拠や手段など原因・理由を表す用法(~から〔判断すると〕)などがあります。
それぞれの用法について詳しく見ていきましょう。
前置詞 fromの基本的な用法
1. 起点
まずは基本の意味である起点の用法について確認しましょう。
◎場所
It takes an hour to walk from my home to the high school.
(私の家から高校まで、歩いて1時間かかります。)
この場合、「場所」であるmy homeを起点としてそこから歩いて1時間かかるということを表します。
◎時間
I work from 8am to 5pm.
(私は8時から5時まで働いています。)
この場合の起点は「時間」である8amで、到達点(to)の5pmまで働いているということを表します。
◎数量
Items in this store range in price from $ 15 to $ 30.
(この店の商品の価格は15ドルから30ドルです。)
この場合の起点は「数量」である$15で、到達点(to)の$30までの価格であるということを表します。
◎変化
Smith changed from a soccer player to a singer.
(スミスはサッカー選手から歌手になりました。)
この場合の起点は「サッカー選手」です。これまでの例題は「どこからどこまで」という範囲を示していましたが、サッカー選手から歌手へという状態変化について表す際にもfromを使用します。
2. 原料
次に、原料としての用法を確認しましょう。
Cheese is made from milk.
(チーズは牛乳から作られます。)
この場合のfromはチーズの「原料」が牛乳であることの説明を表しています。
また、made fromと似た表現にmade ofがあります。
それぞれの違いについては、後ほど詳しく説明します。
3. 分離
続いて、分離としての用法を確認しましょう。
I decided to take a break from work for a while.
(私は、しばらく仕事を休むことにしました。)
分離では「~から(離れて)」という意味を表します。
この場合はfrom workで「仕事から(離れる)」ということを表します。
4. 原因
原因としての用法も確認していきましょう。
Jessica died from overwork.
(ジェシカは過労のせいで亡くなりました。)
この場合のfromは、亡くなった原因が「過労」であることを表しています。
from workで「仕事によって、仕事が原因で」と訳します。
5. 根拠
最後に、根拠としての用法を確認しましょう。
From what I hear, Emma seems to get married.
(聞くところによると、エマは結婚しているようです。)
この場合のfromは「〔根拠や視点〕からすると、~から考えて」という根拠を表しています。
他の定型表現として「from what I see(私の見たところでは)」「from what I understand(私の理解するところによると)」などがあります。
間違いやすいfromの使い方
sinceとfromの違い
fromと意味が似ていて間違いやすい前置詞のひとつに「since」があります。
sinceはfromと同様に時間を表す前置詞ですが、ニュアンスは異なります。
最初に説明したとおり、fromの基本的な意味は「~から」という起点を表しており、完了形以外の時制で用います。
対するsinceは「起点から現在(もしくは過去の起点から別の過去の時点)までの継続」を表しているため、完了形で用いることが原則です。
(例文)
①The barber is open from 10 o’clock.(その床屋は10時から営業しています。)
②The barber has been in business since 1973.(その床屋は1973年から営業しています。)
①のfromは「10時から」という起点のみとなっているため、終点(to)は別に指定しなければいけません。
②のsinceは「1973年から」という起点から現在に至るまでの終点を含んだ意味を表しています。
made ofとmade fromの違い
もうひとつの間違いやすい前置詞が「of」です。
まずはそれぞれの前置詞の中心的なイメージを見ていきましょう。
fromは基本的な意味の起点のほかに、「離れている」というイメージを併せ持ちます。
一方、ofは「所属(帰属)している」という意味が有名ですが、「何かから出るとともに、その何かに所属している」というイメージです。
(例文)
③This juice is made from banana.(このジュースはバナナからできています。)
④This coin is made of aluminum.(このコインはアルミ製です。)
③は、bananaという果実(固体)からjuiceという液体に変化しており、ジュースを見るだけではバナナとは分かりません。このように、原材料から調理などの課程を経て違う形に変化すような場合はfromを使用します。
一方、④はコインを見るとアルミであることが分かる直接的な材料を表しています。このような場合はofを使用します。
手紙でよく見るfromは不要?
他にもfromを使っているイメージがあるものと言えば、「手紙」ではないでしょうか。
冒頭で「Dear」や「To」を書き、最後に「From」としているイメージですが、実際の手紙ではどうでしょうか。
まず、基本的にはあて名の部分にDearかToを使用します。それぞれの使い分けは相手により変化します。
Dearは友人など感情を込める場合、Toはフォーマルなど感情を抜いた場合に用います。
次に、手紙を書いている理由を述べてから本文の内容に移ります。
最後に結びの言葉(Yours faithfully,やYours sincerely,など)と自分のフルネームのみを書きます。
このように、英語で手紙を書く場合はfromを使わないケースがほとんどです。
日本語では「~~より」という意味で使用されますが、英語では少し事務的なニュアンスとなってしまいます。
そのため、fromは使わなくても大丈夫です。
まとめ
以上が、fromについての説明になりますがいかがでしたか?
今回は、代表的な意味や使い方の説明をしましたがfromはいろんな意味を持つ多義語です。
使いこなせるように、もっと理解を深めたい方はぜひ一度個別指導WAMへご相談ください!