こんにちは!個別指導WAMです(^^)/
現在の大学入試には大きく分けて、以下の3つの選抜方法があります。
・一般入試 ・推薦入試 ・AO入試(総合型選抜入試)
その中でも今回は、「AO入試(総合型選抜入試)」に焦点を当てて、一般入試・推薦入試との違いや対策のポイントをお話していきたいと思います。
Contents
AO入試(総合型選抜入試)とは
AO入試(総合型選抜入試)とは
AO入試とは「アドミッションズ・オフィス入試」の略称で、アメリカでは入学管理局によって入試選抜を行いますが、日本では独自の選抜方法を執っています。また、大学と短期大学においては2021年度試験より名称が「総合型選抜入試」へ変更されました。
大学が求める学生像「アドミッション・ポリシー」を基準に合否が決まり、通常の学力だけでなく学生の個性や大学への適性、意欲などが重要視されます。試験内容は大学により様々ですが、面接や小論文、志望理由書、学科試験などが課されます。
令和3年度のAO入試(総合型選抜入試)の実施状況
現在、世の中の求める能力は「たくさんの知識をインプットしていて、正しい答えを導き出せる人」から「インプットした知識を活かし、時代の流れに合わせて行動できる人」に変わってきました。そのため、大学は有能な人材をより多く取り入れようと、一般科目入試以外の様々な入試形式を導入するようになりました。
AO入試(総合型選抜入試)もその一つで、2021年度には国立大学で約77%、公立大学で約40%、私立大学で約91%導入されています。それに伴いAO入試(総合型選抜入試)での入学者数も増加傾向にあります。
AO入試で必要な「学力の3要素」
現在、グローバル化や様々なデータのIT化などの急速な進展により社会構造も大きく変革してきています。そんな中で新たな価値を創造し、社会で自立的な活動をするために必要な「学力の3要素」を育むため、大学入試制度が改革されました。
それが文部科学省による「高大接続改革」です。
文部科学省によると、学力の3要素とは
1.知識・技能の確実な習得
2.思考力、判断力、表現力
3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
のことで、高大接続改革ではそれぞれの要素を育成・評価するための高等学校教育・大学教育・大学入学者選抜の一体的改革を指します。
具体的には、学力の3要素を評価できていなかった今までの入試から、小論文、プレゼンテーション、教科・科目に係るテスト、共通テスト等のうち、いずれかの活用を必須化しました。
また、早期合格による学習意欲の低下を防ぐため、出願時期を8月以降から9月以降に変更しました。合格発表の時期についても、これまではルール化されていませんでしたが、AO入試は11月以降、推薦入試は12月以降と新たに設定されました。
AO入試と一般入試・推薦入試の違い
AO入試と一般入試の違い
一般入試は、基本的に「学力」を問われます。ほとんどの大学は、大学側が指定する教科・科目の点数だけで合否が決まります。
一方、AO入試は学力よりも面接や小論文作成、書類審査など総合的な人物像を見られます。(一部の大学では、学力試験を課される場合もあります。)
AO入試と推薦入試の違い
推薦入試は主に学校での成績や学力が重視され、ほとんどの場合、在籍高校からの推薦が必要になります。
「公募推薦」は2種類あり、一般推薦と特別推薦に分かれています。
一般推薦では評定平均に基準が設けられ、それをクリアしていれば誰でも出願可能です。
特別推薦ではスポーツ推薦や文化活動推薦などと呼ばれることもあり、部活動や課外活動を重視した制度で、出願に際しては評定平均の基準がない場合があります。
「指定校推薦」は、大学が指定する高校に限り受験資格があります。推薦枠は少なく、希望者が多い場合は校内選考が行われ、選考を通過できれば合格率はほぼ100%となります。
一方、AO入試は在籍高校からの推薦等は必要なく、大学が求めている学生像「アドミッション・ポリシー」を基準に受験生の人間性や適性が重視されます。選考の内容は大学・学部によって異なりますが、面接、プレゼンテーション、学科試験などが実施されます。
AO入試のスケジュール
AO入試のスケジュールは学校ごとに大きく異なってきます。受験を検討する場合は、早めに各大学の入試要項を確認するようにしましょう。
ここでは、私立大学(専門学校)と国立大学の一般的なスケジュールをご紹介します。
出願前の諸手続きとして必要なエントリー期間は5~7月頃で、方法はWeb登録、説明会、特別講座、エントリーシートの提出など学校により異なります。また「エントリーする=出願」となる場合もあるため、確認が必要です。
《私立大学(専門学校)》
出願期間:8月~12月頃(専門学校は6~9月頃)
入試期間:7月~9月頃
合格発表:8月~12月頃
《国立大学》
出願期間:9月~1月頃
入試期間:11月頃
合格発表:12月~2月頃
私立大学、国立大学共に選考から合格発表まで約1週間前後かかることが多いです。
AO入試に向けた勉強法と対策ポイント
AO入試対策は早めに始める
AO入試は学習への意欲や成績だけでなく、部活動、課外活動、資格など様々な内容を総合的に評価されるため、早めに対策を取ることが重要になります。早いところでは高3の5月からAO入試のエントリーが始まるので、のんびりはしていられません。
自分に合う大学・専門学校を見つける
早めの対策はもちろん必要ですが、自分に合う大学・専門学校を見つけることも重要です。
希望する学校の特徴や学部について情報収集を行い、それぞれの学校で学べることが自分の目標と合致しているか確認することが大切です。AO入試は大学が掲げるアドミッション・ポリシーを基準に合否判定するので、公式サイトやパンフレットを熟読しましょう。他にも、学際やオープンキャンパスなどで大学や学生の雰囲気を知ることもできます。
面接対策を行う
行きたい大学や専門学校が決まったら、自己分析を行いましょう。
面接では志望動機が重要視され、自己PRも必要になります。そのためには、自分自身を知らなければなりません。
自身がどんな人物で、今までに力を入れてきたことは何なのか、特技や特徴を書き出してみましょう。自分だけでは気付けないこともあるので、家族や友達、先生など第三者に意見を聞いてみるのもいいかもしれません。
自己分析し、志望動機や自己PRの内容が明確になったら、面接においてそれらをしっかり伝えられるよう練習を行いましょう。学部・学科により面接形式や質問内容は異なりますが、ある程度の想定はできます。試験当日、緊張して言葉に詰まってしまわないよう何度も繰り返し模擬面接を行うことが重要です。
また、試験官には面接の待ち時間の態度なども見られているので、非常識な態度はとらずマナーを意識しましょう。
小論文対策を行う
大学によっては、面接に加えて小論文を課される場合があります。
指定文字数、試験時間、題材などは学部・学科により様々なので、入試要項をしっかり確認して対策を取る必要があります。
小論文は、出題されたテーマに対してその内容に関する読解力、その事象の背景や問題点について考える思考力、そしてその問題点などを根拠に基づき記述する論述力が試される試験です。
志望校の過去問で出題傾向を掴み、「書く→添削指導を受ける」を何度も繰り返して慣れましょう。
学部・学科に関するテーマが出題されるのであれば、普段からニュースや関連記事に目を通し、意識的に情報を取り込むことも大切です。
(小論文対策についてはコチラをチェック!→ https://www.k-wam.jp/wamken/wamken-39420)
学科試験対策を行う
総合型選抜入試と名称変更された2021年度以降は口頭試問や検定試験など、何らかの形で学力試験が課されるようになりました。そのため、国立大学のAO入試などでは、大学入学共通テストなどの結果も加味される場合があります。
「AO入試では英語や数学などを勉強しなくてもいい」と思っていた人は注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
今までは、あまりAO入試について意識したことのない人もいるかもしれません。
どうしても学びたいこと、特技を伸ばしたい人はぜひ挑戦してみてほしい入試形式です。
AO入試に必要なのは「絶対にこの大学で学びたい」という強い意志と卒業後の将来に対する「明確なイメージ」、そしてそれを「アピールするプレゼンテーション能力」です。
自分ひとりで準備するのが大変だと感じた際は、ぜひ一度個別指導WAMへご相談ください!