2023.03.05
【東大現代文10年分講評ー2】2022年度
【2022-1】 鵜飼哲「ナショナリズム、 その<彼方>への隘路」 <感想> またも素晴らしい文章。 東大は常に 受験生の固定観念を揺さぶってくる。 今回は「ナショナリズムは幻想」。 難易度としては、 取り組み易かった前年度(2021) よりさらにやや易化した印象。 力ある受験生なら、 30分程度で仕上げられるだろう。 東大受験生は、 論理のルール(同値・対比・因果)を 身に着けるのは同然ながら、 「ことばはチカラだ!」(河合) などで語彙力を、 「読むだけ小論文」(学研) などで現代社会の広く浅くの論点を、 押さえておくことは必須だろう…
2023.03.04
【東大現代文10年分講評ー1】2023年度
【2023ー1】 吉田憲司「仮面と身体」 <感想> 僕は2001年度ぶんから ずっと東大現代文を解いていますが、 年々着実に易化してるように思います。 一般受験生レベルでもやや難、 東大受験生レベルならやや易、 といった印象です。 時間もかつての第一問なら 45分くらい必要なものありましたが、 近年のレベルなら、 力のある受験生なら 35分程度で完答出来ると思います。 ここ最近、第一問は、 「ナショナリズム」 「自己責任」「介護」など、 「現代社会の諸問題」が テーマでしたが、 今回は、 「仮面は不可視の異界と自身の顔を かりそめに可視化…
2023.03.04
【東大現代文10年分講評ープロローグ】
【プロローグ】 前回までの 「共通テスト10年分講評」に続き、 今回から、 「東大現代文10年分講評」をします。 各予備校の東大現代文の模範解答は、 トップ講師が何人も結集し、 何時間もかけて練りに練って作成した、 いわばメンツをかけた「出来過ぎ」の、 「誰がそこまで書けんねん」 のそれです。 勿論、東大にトップ合格するような 一部の真の秀才受験生は、 同様の模範解答を作成出来るでしょう。 しかしその他大勢は、 たとえ合格する受験生であっても、 「限られた時間内」で、 前述のような解答は流石に望めません。 ゆえに僕は、 「限られた時間内」
2023.03.03
【WAM四谷三丁目校】開校1年目 2023合格実績
上智 立教 法政 成城 成蹊 昭和 開校1年目、 少数精鋭でしたが、 全員が第一志望校の合格を 勝ち取ってくれました!! その他のみんなも ★ワムのみの通塾で 中学受験合格 ★中1で 英検3級合格 ★中2で 英検準2級合格 ★新宿区立中で 学年トップ5入り ★新宿区立中で 学年トップ20 ★ワムの面接練習で 都立推薦合格 ★1ケタ点数から 一気に60点台へ (中高一貫校生) ★1ケタ点数から 一気に40点台へ (公立校生) ★勉強する子に なった ★勉強のやり方が わかった ★東進模試で 化学偏差値80超 など、頑張ってくれています。 NE
2023.03.03
【共通テスト現代文10年分講評ーまとめ】2023⇒2014
【共通テスト現代文 80%突破戦略】 【傾向】 ・評論文1題50点、小説1題50点 (古文1題50点、漢文1題50点) ・時間は80分 (現代文に割けるのは45分程度) (評論文25分、小説20分が理想) ・全問マークシート形式 (「2つ選べ」 「適当でないものを選べ」に注意) ・とにかく文章・選択肢が長い (長さだけなら全大学中最長) (長さだけなら早稲田より長い) (選択肢だけで1ページにわたる) ・生徒の「まとめノート」問題あり (関連する別素材が提示される) ・評論文は2つの文章を読み比べる形式 (その共通点と相違点が問われる) ・評論文は「現代の最先端の諸問題」 に関す…
2023.03.03
【共通テスト現代文10年分講評ー20】2023年②
【2023年 小説】 【梅崎春生『飢えの季節』】 【全体講評】 やや難。25分。 センター試験時代から大好きな 戦中戦後の物語。 タイトルがスゴい 「Season Of Hunger」。 評論文同様、選択肢が紛らわしく、 前年度より難化した印象を受ける。 特に問3・問5・問6。 前年度は評論文・小説ともに 短時間で満点が狙えたが、 今年度は時間もかかる上、 力ある受験生でも、 それぞれ1~2問の失点は覚悟か。 語句の意味を問う問題は 前年度に引き続き消滅。 珍しく傍線部問題が6問、 Fまであった。…
2023.03.02
【共通テスト現代文10年分講評ー19】2023年①
【2023年 評論文】 【柏木博『視覚の生命力』】 【呉谷充利 『ル・コルビュジエと近代絵画』】 【全体講評】 やや難。30分。 2つの文章が示され、 それらの共通点・相違点を 問われる形式が定着した。 複数の意味を持つ漢字の 「文脈上の意味」を問う問題も 前年度に続きまた出題された。 「窓・壁・建築」と、 受験生にとってあまり馴染みのない テーマで、前年比やや難化。 特に問4・問5・問6は 選択肢が紛らわしい。 来年度は易しくなるだろう。 【本文要旨】 <文章Ⅰ> 「正岡子規」の書…
2023.03.01
【共通テスト現代文10年分講評ー18】2022年②
【2022年 小説】 【黒井千次『庭の男』】 【全体講評】 やや難。25分。 評論文に続き、 こちらも新傾向がチラホラ。 まず、「語句の意味」問題が消滅。 そしてまさかの 俳句との関連問題で 多くの俳句アレルギーの受験生を 絶望に叩き落とした。 「庭の男」のストーリー自体も ナゾで不気味で、 多くの受験生はさほど面白味を 感じなかったのではないか。 難易度としては、 こちらも前年度比でやや難化の印象。 【本文要旨】 「案山子立つれば群雀空にしずまらず」 (遠くにいる案山…
2023.02.28
【共通テスト現代文10年分講評ー17】2022年①
【2022年 評論文】 【檜垣立哉 『食べることの哲学』】 【藤原辰史 『食べるとはどういうことか』】 【全体講評】 やや難。25分。 大きく傾向が変わった。 まず、漢字問題に 「異なる意味を持つものを選べ」 という新傾向。 そして、近年の 「会話」「批評文」「ノート」 のような「補足レベル」を超え、 文章が完全に2つになり、 それらの共通点・相違点を 問う問題が登場。 そして表現に関する問題が復活。 難易度としては前年比やや難化。 しかし論理を駆使すれば 満点が狙える良問揃いなのは 相変わらず。 いかんせん選…
2023.02.27
【共通テスト現代文10年分講評ー16】2021年②
【2021年 小説】 【加能作次郎『羽織と時計』】 【全体講評】 標準。20分。 共通テスト初年度。 事前の施行調査で初登場した ナゾの「実用文」 が出なくてホッとした。 あくまで共通テストは アカデミックな内容で あり続けて欲しい。 良い意味で「浮世離れ」 をし続けて欲しい。 新傾向の問6以外は容易。 前年度同様、 20分弱で満点を狙えた。 【本文要旨】 友人からもらった 「羽織と時計」が高価なもの過ぎて、 逆に「恩恵的債務」を感じてしまい、 精神的圧迫になってしまっ…