松飛台校です。
なぜ、勉強するのか(YouTuber)の続きになります。
勉強をする理由を聞いてくる子は、2種類です。
①頑張っているけども、終わりが見えなくてつらい。頑張ることで、何を得られるのか、どういうゴールがあるのかを知りたい
②めんどくさいからやりたくない。納得する説明がほしいけども、納得するつもりはない
①の場合、YouTuberの方の回答で足りるのかなと思います。
問題は、②の場合です。
勉強をやりたくないので、やらないための理由を探している傾向があります。
その場合、回答を変えなければいけないと思います。
私は、生徒さんのタイプにそって変えます。
A.とにかく反抗的で、両親の言うことも全く聞かない。
思春期には多いケースですね。私もこちらのタイプの子どもでした。
この場合、正面から説いても効果はありません。まったくないことはないですが、「あの時、言われたことが正しかった」と気づくころには、結構手遅れになっています。
即効性が必要であれば、厳しい言葉になります。
「勉強なんて、何の役にも立たない。勉強なんてやっても意味ない」
「勉強なんてができないキミに何ができるの?」です。
厳しいですね。基本的に使わない回答です。傷つけてしまう可能性もあるので、使えないといった方がいいかもしれません。
なので、これは極論です。ただ、受験生で勉強したくない、でも進学したいという無茶な話になった時には、使うかもしれません。なぜなら、私たちが言うべきことを言わずにいることで、この子が困ってしまうからです。
厳しい言葉を言って嫌われたくないですし、傷つけるなんてもってのほかです。
でも、今言わなければ、本当に間に合わなくなるとなった際には、伝えなければいけません。なぜなら、その子の人生がかかっているからです。自分が嫌われたくないのと、この子が後悔するのと、どっちを取るかと言われれば、間違えなく前者です。
今のところ、使う機会は無いのは救いです。
これよりも優しいケースとして、
B.反抗期はきているのだけども、話はきける
素直なお子さんだけども、反抗期が素直さを隠してしまっているパターンですね。
反抗期自体は、精神発達で大事な事ですので、それを摘むようなことはするべきではありません。
こういった生徒さんについては、
「勉強をする理由を知りたいのではなく、しないで済むようにもっていきたいというのが本音じゃない?」
という回答をします。
多くが、このパターンです。
ここで大切なのが、ちゃんと「僕もよくわかる」と同意することです。
同意しないと、上下関係がつくられてしまいます。そうすると、心を開きにくくなりますので、勉強で辛い時に辛いといえず、潰れてしまいます。これでは本末転倒です。
「理由よりも、気持ちの問題があるんじゃないかな」という風に続けると、うなずくケースが多いですね。
大事なのはここだと思います。
どうしても、大人は聞かれたことに“だけ”答えようとしてしまいますが、相手は大人ではありません。大人であっても、自分の気持ちや考えを正確に言葉にして伝えることは難しいです。
ですが、自分が言葉で正確に表現しようと思っているが故に、相手も言葉で正確に表現していると思ってしまい、話を進めてしまいます。
本校では、定期的に面談という形で、保護者の方も交えたお話をしますが、
その際に、生徒さんの言葉の中に隠れている“真意”をくみ取ることを大切にします。
これがくみ取れた時点で、たいそうな言葉は必要ないです。
なぜなら、真意をくみ取った瞬間に、信頼関係が構築されたからです。
宿題が滞っている生徒さんでも、「理由」を長く語ることがあります。
理由を一旦はききますが、「めんどくさかったっしょ?」ときくと、「はい!」と清々しい返答をされたりします。
ついつい笑っちゃいます。
素直な気持ちを話せるのは良いことです。それは褒めたうえで、宿題ができるようにする話をします。すると、次回から、かなりできるようになります。
大人が、“真意”をくみ取るというのが、勉強に率先して取り組むためのポイントです。