教室ブログ

2025.02.06

学びて時に之を習う の話

当ブログをご覧の皆様、こんにちは。WAM秋山校です。

 

今回は、中学や高校の漢文の授業で必ずと言っていいほど習う文、

「学時習之」

の話をいたしましょう。

書き下し分では、一般的に「学びてときに之を習う」とします。

ご存知のかたも多いでしょう、これは『論語』という書物に出てくる言葉ですね。

論語という大昔に中国で成立した書物の、学而篇という章に登場します。論語は偉い偉い学者・思想家の

”孔子”

という先生の言行録です。その孔子先生があるとき「学びてときにこれを習う、またよろこばしからずや。」とおっしゃいました。

その現代日本語での意味なのですが、

「習ったことを、ときどき復習することは、なんと喜ばしいことか」

だと思ってらっしゃるかたが(それこそときどき)いらっしゃいます。しかし、厳密にはちょっと違うんですね。

厳密には、

「習ったことを、適切な時に(あるいは”適切なタイミングで”、”ふさわしい機会に”)復習することは、なんと喜ばしいことか」

という意味なんです。

ちょっとニュアンスが違いますよね。

 

普段の勉強の話にすると、例えば初めて暗記した英単語を、気が向いたときに再度覚えなおすのではなく、「必ず4日後に復習する、なぜなら4日後がいちばん忘れやすいタイミングだから」というようなものでしょうか。(英単語の適切な復習タイミングについては、もちろん様々な意見や考え方がありますけれど。例えばの話です。)

日々勉強中の皆さんも、「復習」のタイミングをしっかり決めてルーティンを作れば効果的でしょうし、学習習慣も身につくことでしょう。

なお、孔子の上記の言葉について「学ぶ」というのは、数学や社会とかの学習の話ではなく、”礼”を学ぶことでした。”礼”がなにか、というのはまたちょっと難しい話なので別の機会に。

 

余談、、、

「孔子」という人名は、いまは「コーシ」と読むことが定着してると言っていいでしょう。

でもじつは、かつては「クジ」とも読まれておりました。有名なところでは『枕草子』にも孔子を指して「くじ」と出てきます。

いまでも、「孔子の倒れ」は「クジノタオレ」と読みますよね!(意味は、「猿も木から落ちる」「弘法にも筆の誤り」「河童の川流れ」等と似たようなものです)

 

次回は、「1月」はなぜ英語で「january」なのか、というお話の予定です。

 

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