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2024.09.14

人間の本質とは・・・そして学びとは・・・(後編)

皆さんこんにちは。WAM黒原校の米井(こめい)です。

前回の前編につづいて今回は後編となります。

さてさて早速ですが、前編での最後にアホウドリについてというキーワードをちらっとだしましたよね。

アホウドリについてご存じ方のもそうでない方もいらっしゃるかと思います。

アホウドリというのは絶滅の危機に瀕したことで有名な鳥なのですが、実は短命が多い鳥類(通常は数年~10年程度)の中ではかなりの長寿で30年から長ければ50年近く生きることもあるそうです。

ではなぜそんな長寿なのに絶滅しそうになったのでしょう??

それは、名前の由来ともなっている「警戒心の薄さ」ゆえに人間に乱獲されちゃったからなんですね・・・悲しい。

すぐそばで仲間が人間に殺されても逃げようとしないくらい警戒心が無いらしく、羽毛として重宝されたので、狩られまくったということですね。ハイ。

なんとも人という生き物の業の深さよ。。。。

アホウドリに限らず、マンモスなどの太古の昔から始まり、ニシンやうなぎ・象牙の密猟など未だに人間による乱獲で個体数が減っていしまっている生物は多々いますよね。

人というのは本当に学習しない生き物です

一度興味のある方は「レッドリスト」でネット検索してみたください。

そしてそんなアホウドリなのですが、実はあまり世間では知られていないのですけれど、アホウドリのフンによってできた島(え!!なにそれ!?)があるのをご存じでしょうか??

なんと!さらに驚くことにその島は国として存在してるんです!!

名前は「フフーン島」というところです(フンだけに!)。ごめんなさい、嘘です。

本当は「ナウル共和国」というところで、太平洋の南西部に浮かぶ美しい島国です。

実はこの国めちゃくちゃ興味深い国で、土地面積は東京都の品川区程度(21平方km)なのですが、そのアホウドリがとんでもなく長い年月をかけてフンを堆積させてくれたおかげで、リン鉱石という肥料として非常に貴重な資源に恵まれ、異常な富を国民にもたらしたんです。

なんとその額GNP(国民総生産)でいうと1980年代で当時のアメリカの1.5倍という異常っぷり!

ぶっちぎりで世界トップレベルの裕福さだったので、税金はなし・公共費無料・生活費も支給・結婚したら新築住居(2LDK)支給といった太っ腹ぶり。

要するに働かなくてもお金がもらえて暮らしていけるってことです。

なので当然、国民は公務員以外みんな無職(笑)という笑えるけど冗談でもなんでもない状況だったのです。

みなさんここまで聞いて「めっちゃ住みたい」「アニメの世界に出てきそうな楽園やないか」と思ったことかと思います。

しかし、そんな夢の楽園であるはずのナウル共和国に訪れた現実は、「資源の枯渇による経済破綻」「肥満や生活習慣病による短命化」という悲しい現実です。

人というのは本当に怠惰な生き物です。

何が問題って、掘り続ければ資源は20年ほどで枯渇するというのは事前にわかっていたにも関わらず何も対策をしなかったということです。

そして、一度蜜の味を知ってしまうと人間は二度と働かなくなるみたいで、資源枯渇後ナウルの人たちが真っ先に考えたのが「これからは一生懸命働こう」ではなく「どうやったらこのまま働かずに生活していけるか」だったんですね。

そのため、他国から援助金を出してもらったりマネーロンダリングの温床と化していくという嘆かわしい状況となっていったようです。

人というのは本当に愚かな生き物です。(イヤモウマジデ!)

働かなくても生活したい!という願望は自分にもあるので(ベーシックインカムは全人類の憧れですよね)すごくわかるのですが、人間働かなくなるとどうなるかという実例がちゃんとあるということですね。

20年後くらいには資源が枯渇するのがわかっていたのですから、せめて数十年後は地下資源に頼らなくても大丈夫なよう事前に対策をしておけば、少なくとも経済破綻などという最悪の結果にはならなかったでのではないでしょうか。

ですので、これから先の未来や将来を見据えた際に、子育てや教育というのは非常に大切な意味をもつということですね。

ナウル共和国はあまりにも極端ではありますが、これは別に対岸の火事でもなんでもなく、(少子高齢化や食料自給率の問題などなんでもかんでも先送り大好き)今の日本にとっても十分言えることかと思います。

そんなに難しいことでもないのにできない。

頭ではわかっているけど行動にうつせない。

そういった先送りしたことによって訪れるのは、ひとときの快楽と引き換えに得た、一生続く「目の前の現実から逃げたという事実」による新しい現実、ただそれだけということです。

一度ぐうたらちゃんに育ってしまった大人を勤勉に変えるのは至難の業ですが、子どものうちからちゃんと体にしみつけておけば、一人でも生きていけるちゃんとした生活力のある勤勉な大人になると個人的には感じております。

人というのは本当はやればちゃんとできる生き物なんです!

ですので、夏休みの宿題は最後に残しておかない・テスト前のちょろっとだけ勉強するのではなく日ごろからコツコツしておく・遊びほうけない・勉強中にスマホいじりの誘惑に負けない等々・・・

日々の細かな生活態度に結びついていくというわけですね。

日常の雑多なちょっとした行動にこそその人となりが反映される、というのが米井のモットーでもあります。

小事の積み重ねの上にこそ人間性は成り立ちますので、比較的矯正可能な子供ちゃんのうちから気を付けてもらえれば、その先にはきっと素敵な人生がまっていると思いますよ。

そして何より、こういった細やかだけど大切なことというのは、継続して習慣化させることではじめて効果を発揮しますので、自分も含め皆さんも常日頃から意識していきましょう!

米井は団塊Jrの世代ど真ん中なのですが、幼少期はよく祖父母から「おてんとさんは見てはるからな」と言われたのを覚えてます。

意味合いとしましては、たとえ周囲に人が誰もいてなくても、「誰も見てないしバレないからいっか」といった気持ちで悪事をしても、いずれそれは何らかの形で災いとして自らにふりかかるというものです。

逆に誰も見ていないようでも、善行を行っていればいずれそれは何らかの形で幸福として自らに返ってくるというものです。

真の善良なる心の持ち主さんは、別に誰かに褒められたくてやっているわけではないってやつですね。

今はもう聞かなくなった言葉ですが、すごくいい言葉だなと思います。

そんな、ときには厳しい口調だったり、ときには温かくやさしい口調で言われた「おてんとさんは見てはるからな」という祖父母の声が、まるで耳元で言われたかのようにふと記憶から蘇りました。

今の子どもちゃん世代が作っていく、10年後20年後・・・の日本はどのような世界なのでしょうか。

それは我々大人世代の「次に繋ぐ責任」によるところが非常に大きいと感じております。

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