答えが見つかっていない文章です。
ふと疑問に思い、考えるうちに深みに嵌ってしまった話です。
みなさんは『you』をどのように日本語訳をしますか?
多くの人が『あなた』と訳すでしょう。
僕も同じです。
それでは次の質問、『あなた』はどのような時に使いますか?
それに重ねて、その『あなた』の使い方と『you』の使い方って本当に合っているのでしょうか?
どういうことか。
『あなた』は基本的には目下の人に使われることが多くないですか?
例えば、お母さんが自分の子供に対して『あなたはどう思うの?』とか
学校の先生が生徒を叱っている時、諭そうとしている時、『あなたはなぜこんなことをしたの?」
今思いついた例は、立場が上の人から下の人への問いかけでしか使われていない。
これを逆にしたときにどうなるか。
子供がお母さんに対して『あなたはなぜ料理をするの?』
児童が担任の先生に『あなたはどうして先生をやっているの?』
違和感が非常に大きい事が感じられると思う。
つまり『あなた』は立場が上から下の人に対して使われる言葉が主であると言える。
それでは立場が同じ人同士ではどうなるだろうか?
友人や知人と話している時『あなたはどうしたい?』なんて聞くことはあるだろうか?
なんだか他人行儀ですよね・・・。
友人や知人なら、名前やあだ名が一般的でしょう。
気心が知れている中なら『お前』とかでも良いでしょうか?
それでは初めてあった人に対してはどうだろうか?
初めてあった人から『あなたはどこの出身ですか?』と聞かれたら。
僕は若干の違和感を感じます。
名前を名乗ったうえで『あなた』呼びをされたら、名前を憶えてくれていないんだろうな~と感じる。
失礼だなと感じるほどでは無いけれども。
以上の事から僕の中では『あなた』は目上の人から目下の人に使われることが主となる表現である、と言える。
※手元の国語辞典(旺文社10版)の『あなた』には
「対象の人名代名詞。①同輩以下の人を改まった感じいう言葉②女性が親しい間柄の相手を呼ぶ語。③夫婦が互いに相手を呼ぶ語。妻が夫を呼ぶことが多い。
とある。②~③は今回の話からは逸れるのであまり触れないが、①は僕が具体例で書いた通りですね。
それを踏まえた上で英語の『You』を考えてみよう。
英語の『You』にはそのような意味合いが含まれているのだろうか?
中学英語、高校英語の範囲では、そのような意味合いは含まれていると感じたことはあまり無い。
もちろん、目上から目下(と思われる)の人に対してYouが使われることもある。
しかし、『You』はもっと広い意味で使われている事が多い。
仲の良い友人同士でも『You』は使うし、そうでない時でも『You』を使う。
日本語の『あなた』と英語の『You』は意味が被っている場合もあるが、やはり主たる意味の乖離は大きい。
そう考えると『You』を含んだ文章、これを機械的に『あなた』と訳す事は本当に正しいのだろうか??
そもそも『You』に該当する言葉は日本語にあるのだろうか??
恐らく、その答えは『ない』のだろうな~。
この疑問は言語を学ぶ難しさだなと思う一方で、言語を学ぶ楽しさでもあるのだなと思うのでした。
対して落ちもない話で申し訳ない。
ただただ、疑問に思ったこと、考えた事を書き連ねるだけの文章でした。