歴史や地理で皆さんが意外にひっかかるのが、キリスト教の3つの教派です
カトリック、プロテスタント、オーソドックス(正教会)の3つですね
・キリスト教は大きく分けると3つのグループに分かれてるよ
・カトリックとプロテスタントは西欧・アメリカから世界中に広まってるよ
・日本の室町時代に宗教改革というのがあって、そこでカトリックとプロテスタントは分裂したよ
・カトリックの有名人はイエズス会とフランシスコ・ザビエル、プロテスタントはルターだよ
・オーソドックスは東欧中心だよ
と5行分ぐらい覚えておけば中学生の歴史はまあOKなんですが、調べれば調べるほど面白くなります
ちょっとだけ詳しく見ていきましょう
歴史の話になるのですが、日本の弥生時代ぐらいに今のイタリアを中心にローマ帝国という大きな国がありました
スペイン、イタリアからギリシア~シリア~エジプト~リビア~モロッコと地中海を取り巻く大帝国です
このローマ帝国がイエスを死刑にしたり弾圧したりいろいろあるのですが徐々にキリスト教を公認、最終的には国教化することになっていきます
こうした歴史の中でキリスト教は大いに栄えました
ただ、このローマ帝国があまりにも大きくなりすぎたので古墳時代の真ん中ぐらいで今のギリシア・トルコ中心の東ローマとイタリア中心の西ローマに分裂します
それによってキリスト教も少しずつ東西で教義が食い違っていき、日本の平安時代後半についに完全に分裂します(大シスマ)。東ローマのキリスト教がオーソドックス(正教会)、西側がカトリックへとそれぞれ発展していきます
そしてお互いに我こそが正統なキリスト教であると主張し合うことになります
オーソドックス(Orthodox)は「正統な」「伝統的な」という意味です。我こそが由緒正しきローマ帝国の末裔であり、正しいキリスト教を受け継いでいるのだ という誇りを感じますね
実際に、西ローマが分裂後約80年で滅亡するのに対して、東ローマは紆余曲折を経ながらも分裂後1000年以上続きますから、たしかに誇りをもつのも理解できます
カトリック(catholic)は「普遍的な」という意味です。ローマ帝国は様々な人種、様々な宗教を包括した国ですから、こちらも我こそがNo.1宗教である、という誇りを感じさせますね
こうやって、古墳時代のローマ帝国の東西分裂によりキリスト教が東のオーソドックス、西のカトリックに分裂して、仲よくしたり喧嘩したり嫌がらせをしたりしながらまた数百年たつと、カトリックの方でいろいろな事件が起きてプロテスタントが登場します
紙面が長くなり過ぎたので、プロテスタントに関しては次回以降にします