国数(算)英理社の5教科がありますが、みなさんはどの教科が一番大切だと思いますか?
中学受験では、国語と算数が試験科目になることが多く、理社を問うこところは少ないですね。
高校受験では、私立の場合、国数英が試験科目になることが多いですね。
大学受験でも、同じような傾向があります。
中学受験のプロや高学歴の方など、様々な勉強のプロと話しましたが、どの方も口をそろえて答える教科があります。
それは、国語です。
「なんだ国語か」と思われがちですが、「国語こそ勉強(学力)の根幹」です。
国語と聞くと、「母国語なのだから、簡単じゃないか」と思われる方もいらっしゃいますが、それは違います。
日本語は難しい言語です。ひらがな・カタカナ・漢字があるから難しいのではありません。そもそも、国語の授業がある国は、世界的に見ても珍しいのです。
教室のTwitterで引用した下記の記事に、「なぜ、国語の授業があるのか」が書かれています。簡単に内容を書くと、
日本語は覚えることが多すぎます。たとえば、雨を表現する言葉はたくさんあります。「大雨」「小雨」「霧雨」だけではなく、「暴雨」「土砂降り」など、ほぼ似たような表現でも複数あります。
上記のURLに書かれた内容だと、「スゴイ」という表現もたくさんあると書いてあります。「前代未聞の偉業を成し遂げた、唯一無二の不世出の人物」は、「スゴイことをしたスゴくてスゴイ人物」と訳せますが。同じことを言っているだけです。異なる表現を使っているからこそごまかせていますが、意味合いとしては非常に稚拙な文章です。
つまり、日本語は、言葉の知識がないと読み解けない暗号です。
雨の話に戻ると、「パラパラと雨が降る」と「ザーザーと雨が降る」は、全く雨の量が違いますよね。霧雨と豪雨の差ですが、こういった抽象的な表現を学校の授業で習うのは難しいところがあります。実際に、パラパラと雨が降っている時に、「パラパラと雨が降っているね」というコミュニケーションがとれれば、「これが『パラパラ』ということなのか」と理解できますが、『パラパラ』という表現だけでは伝わりにくいでしょう。
コミュニケーションの機会が増えていくと、「子どもから会話をしてくることが増える」とあります。自分から会話をするのは難しいことです。小さな子を想像すると、「あのね、あのね、●●がね、●●でね、それでね、そでれね…」のように、しどろもどろで、とりとめのない話をしてきます。この話し方を高校生がしていたとしたら、幼稚に思えると思います。
では、国語力はどのように培われるのでしょうか。
教育社会学者の舞田敏彦先生(教育学博士)によれば、「親子間のコミュニケーションが活発だと学力が高い」と指摘しています。
※社会学とは、人と人とのつながり(社会)を研究する学問です。
※教育社会学とは、教育を社会学の視点から研究する学問です。
昨今、共働き世帯の増加やスマホの普及などで、親子間での会話が難しい時代になってきています。しかし、舞田先生は、親子間でコミュニケーションが活発だと、国語力が高くなると言っています。
この記事では、「親子間のコミュニケーションが学力に影響を与える」と書いてあります。
では、親子間のコミュニケーションが活発じゃなかったなら、もう学力は上がらないということでしょうか?
きっと、それは違うでしょう。
なぜなら、学校の勉強よりも先に、親子間のコミュニケーションをとる機会があるから、「コミュニケーション能力が高くないと…」という話になっているのだと思います。
しかし、年頃のお子さんになると、親子での会話も難しくなってくると思います。そういったときに、定期面談をご利用ください。勉強を通して、コミュニケーションを活発化させることで、学習意欲の向上に努められますと幸いです。