こんにちは!磐城駅前校です。本日も一人でも多くの方の目に届くことを願い、
投稿させていただきます。
前回は「所属感とは自ら得るモノ」であり「脳は原因と根拠が好き」と言うお話をしました。では、なぜ人間はこのような感覚を欲しがってしまうのでしょうか?
結論ですが、所属感の根源は「生存本能」の一部であるという事です。人間のシステムとして組み込まれた本能でありますから、その感覚を満たすためには方法はいとわないという事です。
例えば注意喚起をするためにいたずらをする、権力争いの為に喧嘩をしかけるなどはわかりやすい反応です。
さらに、その方法は多岐にわたります。ある子は「勉強が出来ないフリ」をします。その理由は「勉強が出来ないと親が心配し、関心を持ってくれる」からです。
例えば、普段無関心の親がテストの結果が悪い時だけ怒ったりします。いい点数を取って帰ってきても愛想が無い。でも悪い点数を取ってくると怒られてしまう。
つまりその子の目的は「親の関心を引く事」であり「所属感を得るために勉強をしないという行動を取っている」という事です。
しかし、本人も顕在意識では「良い点数を取りたい」と思っています。また、怒られること自体も本当はイヤでイヤで仕方がありません。
ところが「良い点数を取ったら親の関心が得られない」という事を無意識の刷り込みが起きていますから、勉強をしなくなります。だって勉強をして頭が良くなっていい点数を取ってしまったら「親に嫌われる」という感覚があるからです。
親に怒られることも辛く、悪い点数しか取れない自分の事も本当は好きになれません。
しかし、一点「親の関心を引く事が出来る」という事柄に「大きなメリット」を感じてしまっている。これ自体が厄介な問題で、この子にとっての成績が上がらない原因になっている場合があるという事です。
ある子は、いつもニコニコ笑う様になります。その理由は「ニコニコ笑顔を作っていれば親が喜ぶ気がする」からです。少なくとも自分が笑っていない時より、笑っている時の方が親の機嫌が良いという事です。そして、自分が笑っていないと「家の中が暗い気がする」という感覚があり、「笑いたくもないのにニコニコする」という事を、無意識で選んでしまいます。
ある子は道端で転ぶようになりました。その理由は「一度ふいに転んだ時、親が笑ってくれたから」です。本当は転びたくありません。しかし「転んだら親が関心を持ってくれた」というある種の「成功体験」が潜在意識に刷り込まれ「転びたくもないのに転ぶ」という事をします。これは親が機嫌が悪かったり、自分に関心が無いと気付いたとき、心がモヤモヤし出し、「転ぶ」という手段を用いて親の関心を引こうとしているという事です。
次回に続きます。