教室ブログ

2023.10.13

歴史は繰り返す。

こんにちは。Wam三咲校の大國です。

中東がきな臭くなっています。イスラム組織「ハマス」のイスラエル大規模攻撃の報復作戦として、イスラエル軍はパレスチナ自治区のガザ地区内にある大学などを軍事拠点だとして攻撃。イスラエル側がガザ地区を封鎖した影響で、地区唯一の発電所が燃料不足により操業できなくなっているとされています。イスラエル軍はガザ地区周辺に36万人とも言われる兵力を集め完全に包囲し、地上戦でハマス掃討に乗り出すとも報じられています。

「歴史をなぜ学ぶのか」という問いに対して「歴史から教訓を引き出さないと同じ過ちを繰り返すだろう」とはヘロドトスや司馬遷以来、歴史を学ぶことの効用として常識とされています。にもかかわらず、人間はこれでもかこれでもかと同じ過ちを繰り返します。「ウクライナ」「ガザ」。力と力の軍事衝突で勝利すれば、領土、国民を形式上支配できるでしょう。しかし、国民が力で支配する政府を支持するか、国難に対して自ら立ち上がるのかというと話は別だと思うのです。

日本にもかつてはそういう時代がありました。江戸幕府も明治政府も関ケ原の合戦や戊辰戦争で勝利した政府が支配し、国民はそれに従ってきた歴史があります。しかし、第二次世界大戦を境に力による支配を国民が支持しなくなってきていることは明らかです。もし、今の日本で軍事政権や独裁政権が成立したら、どのくらいの国民が支持するでしょうか。これは他国に置き換えて考えてみても同じことが言えます。ミャンマー、台湾、香港の民主化運動を見れば「軍事」や「独裁」を望んでいないことは明らかです。

 戦争とは人間が犯した過ちの典型です。同じ過ちを繰り返さない。そのために過去の過ちを学ぶ。社会が苦手、歴史が嫌いという人は多いと思います。入試に引っ張られる中学生、高校生にとっては「暗記」中心になってしまうので、無理もないことだとも思います。しかし、大事なことは「開戦時の首相は誰か」ではなく「どのようないきさつで開戦に至ったか」「開戦後、結果どうなったか」を考えることです。その因果の過程に学ぶべき教訓を見つけだし、明るく希望の持てる未来へつなげること。歴史を通じたインテリジェンスとはそういうことなのではないでしょうか。

それでは今回はこの辺で。

 

 

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