こんにちは!個別指導WAM 久宝寺校・八尾永畑校の山田です。
八尾永畑校では7月中にお問い合わせが殺到し、私が倒れそうなくらいでした。こんなに多くの方にご注目いただけたのはとても売れしいことだなと感じております。ありがとうございます。
そのため、ブログなどの更新どころではありませんでしたが、ようやく安定してきましたので筆を執ってみました。
本日は、サカバンバスピスについてです。Twitter(今ではXになりました)でバズったゆる不和な見た目の古生物です。それがこちら☟
フィンランドのヘルシンキ自然史博物館に展示されているサカバンバスピスの模型があまりに情けない姿をしていると話題に。博物館を訪れた1人は「こいつを見つけて泣きそうになった」とコメントしています。サカバンバスピスは両目が正面にあり、口は常に開いたままになっていて泳ぎが下手だったそう。 pic.twitter.com/qQQI1cJdRf
— エピネシス (@epinesis) June 8, 2023
何とも言えないマヌケ面が愛おしくてファンが急増しました。◉▼◉
しかし、みんな「サカバン・バスピス」と間違って読んでいるように思います。この子の名前は「サカバンバ・スピス」です。もっといえば「サカバンバ・アスピス」です。
発見されたサカバンバ村の盾(アスピスという古代ギリシャの盾らしいです)みたいな意味らしいです。
下のツイッターの画像のように、アスピスの仲間はたくさんいます。無顎類と呼ばれる魚の中で、翼甲類とよばれる種類のようです。
現代も生き残った無顎類はヌタウナギやヤツメウナギなど、ごく限られた種類しかおらず、翼甲類は化石から見つかる古代魚とされています。
どれも個性的で魅惑に満ちた「おさかな」ですよね。しかし、現代に生き残った「おさかな」とは全然違います。
あれ?シシガミの森に古代魚いる?デボン紀? pic.twitter.com/lXQCjewSkb
— 前田麦 (@bakumae) August 13, 2021
「どういうこと?」かというと、実は一般的に「おさかな」と呼ばれるイワシやマグロなどの硬骨魚類は、【サメなど軟骨魚類、サカバンバスピスなどの無顎類などの魚類よりも、】私たちヒトやイヌ、ハト、トカゲ、カエルなどの四肢動物に近縁な種類です。もっと短く言えば、「ヒトとマグロは、マグロとサメより近い親戚」ということです。
「またまた~」と思われるかもしれませんが、ヒトなど哺乳類は、全部もとはおさかな(硬骨魚類)でした。硬骨魚類が両生類に、両生類から原始的な爬虫類に、そこから哺乳類が誕生しました。そこからネズミ、サル、猿人、原人と形を変えて、現代人へとなっていっただけで、ルーツは同じです。
「おさかなはずっと海にいるし、サメもずっと海にいるじゃん!」と思われるかもしれません。でもおさかな(硬骨魚類)と軟骨魚類は、両生類と硬骨魚類が分かれるよりもずっと古くに枝分かれしていますし、無顎類となると硬骨魚類と軟骨魚類が分かれる前に枝分かれしています。そのため、「魚類」に無顎類や軟骨魚類が硬骨魚類と仲間なのにはいささか違和感を感じちゃうな~という専門家がいます。それは、2000年代になってから活発化した、遺伝子の特徴で分類する「分子分類学」の世界の話です。約何万年前、何億年前に分岐した、と言われるのはこの学問が根拠となっています。直観に逆らった分類が増えているのはこのためです。
例えば、「クジラ偶蹄目」。ウシやシカなどのなかまは、クジラやイルカと近縁であり一つにまとめられました。海牛目とつけられたジュゴンやマナティーは、長鼻目と呼ばれるゾウに近いものの、ウシどころかイルカからも遠い存在です。こういう似たような場所で暮らすうちに形が似ていく進化をすることを収斂進化(しゅうれんしんか)といいます。高校で習いましたかね?
「じゃあどうしてまとめて魚類といっているのか?」こういう四肢動物のように特定の特色ある単系統群を除いたものを側系統群といいます。そちらのほうが形質が似ていて、生物を分類している人間の直観的にもわかりやすい分類だからという理由にほかなりません。あまりに遺伝子が離れていると仲間と認められませんが、一定の近さと、他に分けておきたい単系統群がある場合にこうなっています。
いかがでしたか?この前は私の知り合いに素粒子のお話をお見せしたら「思ったより突っ込んでいってムズイ話になったな」と言われちゃいましたが、今回も同様のブログになっちゃいましたね。
そのうちグラフィック(絵や図表)で表現したいなと思ってます。
ありがとうございました。
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