童話で、オオカミがチョークを食べて高い声を出したとありますが、先日私の妹さんに「ほんまに?」と言われました。
こんにちは。個別指導WAM 久宝寺校・八尾永畑校の山田です。夏休みといえば自由研究がありますよね。
私は近所の雑草について調べ、それがセイタカアワダチソウという外来種の雑草でした。小学校ではビオトープ委員会、中学校でも科学部でビオトープ管理をして、非常に緑地や環境に興味をもったので、雑草を選びました。その後、私は大学で森林・環境を学ぶために農学部に進学しました。
このように、小学生のうちにその後の進路が定まっていくことがあります。それは純粋な興味によって勉強のモチベーションや目標といったものが支えられているからなのかなと思います。
さて、冒頭で述べたのは日常会話ででてきた些細な疑問です。
子供のころ、よく絵本の読み聞かせででてきたグリム童話ってありますね。その中のお話「狼と七匹の子山羊」で、お母さんヤギにお留守番しときなさいよと言われた子ヤギたちがオオカミに家を襲われるという物語ですが、奇妙なことにオオカミはお母さんヤギの声真似をする際、『チョークを食べて声を高くした』という逸話があります。そりゃほんまかいな?!となりますよね。読み聞かせをしていた保護者の方もびっくりすることでしょう。
実は、誤訳だったという話があります。「もともとの英語版からchoke(首を絞める)を誤ってチョークと間違えたんだよ」という話。たしかに物まねでのどを抑えて声を高くする人もいます。なかなか納得できそうです。
しかし!グリム童話の原点はドイツにあります。そして、そのグリム童話のドイツ語版では「Kreide」白墨・石灰という意味で、チョークという意味も、その素材と同じ炭酸カルシウムという意味もあります。しかもわざわざお店まで買いに行っていますから確信犯です。どうやらこの時代の民間療法「ホメオパシー」という一連の知識だったようです。イメージでいえば、おばあちゃんの知恵袋的なものと思ってもらえばいいと思います。(どちらかというと、テレビやネットの民間医療情報に近いかも)そのため根拠があったわけではなく、その時代の効きそうなものを試したんだなくらいに思ってもらえばよいと思います。ちなみに現代の知見では、炭酸カルシウムで声は高くなるとは考えられていないようです。
あと、よくグリム童話では、森やオオカミが出てきますよね?シュバルツバルト(黒い森)のような鬱蒼と茂った森が広がり、怖い野生動物がでるので怖い動物の話が多く話されてきました。元々ドイツ人やイギリス人といったゲルマン人は、ローマ帝国のあったイタリアやフランス、スペインといったラテン人の世界より北側にて、ゲルマン人たちは森で工夫を凝らして暮らしていました。さらにドイツは肥沃な大地というよりはやせた寒々とした大地であったため、日本の東北地方で蝦夷たちが森の中で暮らしていたのとなんだが似たものを感じます。なので、もののけ姫をイメージするとわかりやすいかもしれません。アシタカのように、森と動物を畏れて敬っていた。そんな感じですかね。ただ、豚などの家畜を飼っていた彼らにとってはオオカミや山犬は厄介で怖いものだったことでしょう。だから子供の言い聞かせには必ず「オオカミには気を付けるんだよ」というのです。現代ならそのポジションは自動車に代わっているかもしれませんね。
このように、ちょっとしたことでも調べてみたり、聞いてみたりすると不思議なことが出てきたりします。そして、大人は知っていて当たり前のことでも、こどもにはわからなかったりします。そういう一つ一つの疑問が、大きな成長へとつながっていきます。
学校のチョークを眺めるばかりが勉強ではありません。時にはチョークを疑ってみることも必要だと、私は思います。
あとチョークは食べないでくださいね。ホタテの貝殻なのでおいしくないですよ。
画像素材:いらすとや
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