国務大臣は、
全員が文民(軍人ではない)、
かつ過半数が
国会議員でなければなりません。
総理大臣と国務大臣の会議である
「閣議」は非公開で全会一致です。
日本の内閣
(および内閣総理大臣)に比べ、
アメリカ大統領は強い権限を持ちます。
まず、行政権は大統領個人に属します
(日本の行政権は内閣に属する)。
アメリカ連邦議会
(アメリカの立法府である国会)
の議決にも「拒否権」がありますし
(日本の内閣にはない)、
議会に不信任されることもありません
(日本は内閣不信任案がある)。
そもそもアメリカ大統領は
「国会議員」ではありません。
国民に選ばれる大統領と、
国会に選ばれる総理の違いですね。
そうは言っても、
日本の総理大臣は、
衆議院の解散権を持ちます
(アメリカ大統領にはありません)。
また、国務大臣の任免権もあります。
自衛隊の最高指揮官でもあります。
その「衆議院の解散」は、
総理の「伝家の宝刀」です。
なので、自分が党首である政党が
最大限に勝てるタイミングで
解散を打つことが理想です。
しかしあまりに利己的な解散は、
「大義なき解散」と
批判を浴びることもしばしばです。
たとえば当時の小泉純一郎首相は、
「参議院」で否決された法案を巡り、
「衆議院」を解散しました。
総理として
憲政史上最長の在職日数を誇るのは、
故・安倍晋三首相です。
2位は「桂園内閣」の桂太郎、
3位は「初代内閣総理大臣」伊藤博文。
前述ですが、法律を作るのは、
国会議員より圧倒的に内閣です。
そしてその内閣提出法案を
実質作成しているのは、
「総合職試験」に合格した、
「東大法学部」が大多数の
「エリートキャリア官僚」たちです。
これも前述ですが、
まさに日本の実質は
「議院内閣制」ではなく
「官僚内閣制」です。
その官僚の「天下り」が
問題になっていますね。
「天下り」とは、
事務次官
(キャリア官僚のトップ、同期で1人)
になれなかった元官僚たちが、
外郭団体(官庁関連団体)などに、
高額報酬で再就職することです。
主な外郭団体には、
NHKや郵便局や年金機構があります。
昔1府22省庁⇒今1府14省庁。
内閣官房
(内閣総理大臣の直接補佐)。
内閣府
(内閣官房の補佐、公正取引員会等)。
国家公安委員会
(警察庁を管轄)。
財務省
(エリートが集まる最強官庁)。
外務省
(海外大使館などの外交官)。
経済産業省
(産業・資源・貿易)。
防衛省
(自衛隊を運営、最高指揮官は総理)。
環境省
(SDGs、原子力)。
文部科学省
(教育・科学技術・文化・スポーツ)。
厚生労働省
(労働・社会保障・少子高齢化)。
国土交通省
(道路・港湾などの社会インフラ)。
農林水産省
(第一次産業・食)。
総務省
(元郵政省・元自治省=地方自治)。
法務省
(法律・検察)。
復興省
(東日本大震災からの復興)。
デジタル省
(IT化・DX)。
内閣の助言と承認に基づき行われる、
天皇の国事行為
(外国との友好・儀式など)は、
高齢の陛下には大変に激務です。
それも一因となり、平成天皇は
生前退位(譲位)されました。
しかし日本国憲法、および
皇室典範(皇室に関する法律)では
「生前退位」は認められておらず、
「特例法」での譲位となり、
国民の議論を呼びました。