【世界恐慌】
1920年代、
大量生産・大量消費社会に移行し、
「永遠の繁栄」を謳歌した
世界一の経済大国アメリカを、
世界恐慌が襲います。
そこで大統領の
フランクリン=ローズヴェルトは、
「ニューディール政策」を実施します。
国家の経済介入や公共事業を採用した、
修正資本主義、
社会主義に近い経済政策です。
貿易も自由貿易から一転、
保護貿易(植民地ブロック経済)へ。
植民地を持たない
ドイツやイタリアや日本は
不況から抜け出せず、
対外侵略へと舵を切ります。
【ファシズムの台頭】
「後発先進国」
「植民地を持たざる国」で、
ファシズムが台頭します。
全体主義・軍部独裁のことです。
イタリアでは
ファシスト党のムッソリーニ。
ドイツでは
ナチス党のヒトラー。
社会権規定を盛り込んだ、
当時世界一民主的だと言われた
「ワイマール憲法」の中で、
彼は民主的に選ばれた独裁者です。
天文学的賠償金の支払い
(ハイパーインフレ発生)と
世界恐慌
(アメリカからの経済援助停止)の
Wパンチによる末期的状況が、
民衆に彼を選ばせました。
関東大震災による不況・世界恐慌など、
苦しい経済状況が続く日本でも、
全体主義が台頭します。
軍部が独走し満州事変を起こし、
「満州国」を勝手に建国、
国際連盟からNGを宣告され、
逆ギレして国際連盟を脱退します。
3国は国際的に孤立、
WWⅡへと繋がってしまいます…。
【ソ連】
吹き荒れるファシズムの嵐への
抵抗勢力として、
ソ連のコミンテルンが各国に
「人民戦線」を呼びかけます。
今まで敵視していた
「自由主義」「社会民主主義」とも
「反ファシズム」で統一戦線を結成し
ともに戦おう、というものです。
実際にフランスやスペインで
人民戦線内閣が成立します。
しかしスペインの人民戦線は、
ヒトラーとムッソリーニの
悪魔タッグにより崩壊してしまいます。
【中国】
こちらも、
今まで敵対していた国民党と共産党が、
「反日本」で統一戦線を結成します。
父・張作霖を日本に殺された
子・張学良が、
国民党の蒋介石と共産党の周恩来を、
「坂本龍馬」みたく結びつけました。
そして日中戦争が勃発、
首都南京が陥落させられるなど
日本優位に進みますが、
日本の近衛文麿首相の失政や
米英の中国支援や
中国の徹底抗戦により、
戦争は長期化・泥沼化します。
【WWⅡ】
恐慌に苦しむファシズム国家の対外侵略。
日本は中国(満州)を侵略。
イタリアはエチオピアを侵略。
ドイツはオーストリア・チェコを侵略。
ドイツの横暴に対し、
イギリスとフランスは
はじめ「宥和政策」と呼ばれる
「ドイツ甘やかし」政策を採ります。
これにドイツはつけ上がり、
ソ連と「かりそめ」の不可侵条約を結び
英仏とソ連の挟撃を抑止した上で
ポーランドに侵攻、
いよいよ第2次世界大戦が開戦します。
ちなみにこの「独ソ不可侵条約」は、
反共産主義のドイツと
反ファシズムのソ連の
「不倶戴天の敵」同士の連携であり、
世界中が驚愕しました。
WWⅡ緒戦はドイツが快進撃、
オランダ・ベルギー・フランスを
次々と制圧します。
これを見た日本は
日独伊三国同盟を締結します。
しかしドイツは
チャーチル率いるイギリスに苦戦、
不可侵条約を反故にし
一転ソ連に侵攻します。
しかしナポレオン同様、
ソ連の「冬将軍(厳寒)」の前に敗北。
アメリカが「ノルマンディー上陸作戦」
でフランスを解放。
イタリアがついに降伏。
ヒトラーが自殺。
ついに枢軸国(ファシズム勢力)は
ジ・エンド、
WWⅡは連合国の勝利に終わります。
【太平洋戦争】
日中戦争は泥沼化。
その原因である「援蒋ルート」
(米英の蒋介石援助)を遮断するため、
日本はフランス領インドシナに進駐。
しかしこれに怒ったアメリカは
対日石油輸出をストップ、
さらには「ハル=ノート」という
無理難題を日本にたたきつけます。
追い込まれた日本は真珠湾を攻撃、
太平洋戦争(日米戦争)が始まります。
日本はこの戦争を「大東亜戦争」、
「アジアを列強から解放する戦争」、
としました。
そしてドイツ同様、緒戦は快進撃も、
アメリカの圧倒的物量の前に
じょじょに日本は劣勢に。
東京大空襲で10万人死亡
⇒沖縄本土決戦で県民の1/4死亡
⇒広島原爆で14万人死亡
⇒ソ連が日ソ中立条約を裏切り参戦
⇒長崎原爆で7万人死亡、
で無条件降伏しました。
そしてソ連はこの時、
どさくさに紛れて
北方領土を占領しました。