教室ブログ

2023.05.01

【体で覚える#3】

こんにちは!磐城駅前校です。本日も一人でも多くの方の目に届くことを願い、

投稿させていただきます。

 

前回の続きです。

「体で覚える」事がいかに遠回りで大変な事か。そのお話を致します。

 

例えばあるラーメン屋さんがあるとします。そのラーメン屋さんの店主は元ホテルのシェフだったとしますよね。

 

そのシェフ時代の腕をラーメンに転用し、今まで味わったことの無い至極の一杯を提供したい。そんな思い持ち脱サラしてラーメン屋を立ち上げたとします。

 

ところがです。お店を持つという事はお金の管理もしなければなりません。食材の発注管理もしなければなりません。広告宣伝をしないと認知すらされません。従業員を雇う場合、サービスの仕方やノウハウも教えなければなりません。

 

ありとあらゆる勉強をし、人から学び、それをスタッフに教え、お店を繁盛させなければならないのです。

 

しかし店主は言います「うちは腕一本で最高のラーメンを作るんですよ」と。そして従業員の方の顔を見ますとブスっとした表情であまり気持ちのいいサービスではないとしますよね。

恐らくその店主はそれこそが「経営である」と思っているのです。ラーメンの味さえよければ他のサービスなんてのは二の次。腕一本あればお店なんて言うのは繁盛すると思っています。

 

この様な状態の人は正に「体で覚える」という事をしています。

腕が良くて味さえよければお店が繁盛すると思っていますから、他のお店の味を研究したりしないでしょう。他のお店のサービスも見に行って学ぼうとしないでしょう。

いずれお店が繁盛しなくなり「このままではマズイ」と思うまでひたすら「体で覚える」という事をしてしまっています。

 

そして、学んだことと言うと「このままではお店が立ち入らなくなる」という事だけです。

この方法が間違っていたという事だけを学びます。他店の味の研究もサービスの研究も今からようやくするという状態であることは見て取れると思います。

同じ飲食業界で元シェフだったとして、違うジャンルの料理であり、しかもお店を持とうとしているわけですから、勉強をする事は山ほどあります。前職の経験を生かすなどと言うのはほんの数%の話で、それ以外は未経験であることを、この人は理解しなければなりません。

どれだけ自信があろうが、現に腕を持っていようが「1年生」なのです。その事を理解する努力もせず、謙虚な気持ちも持たず「腕一本でやって見せますよ」と言うのは何とも傲慢で稚拙な考えであることは、見て取れると思います。

 

次回に続きます。

 

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