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2023.04.21

教室長から見た、それぞれの合格ストーリー④

Oさん

合格高校:宇都宮女子高校 普通科

受講科目:数学、5教科総合

入塾時期:中3 12月下旬

入塾時の実力テスト:

(数学)63点(5教科)372点

一般選抜試験:

(数学)83点(5教科)414点※自己最高

 

12月下旬、Oさんのお母さんから電話で問い合わせがあり、志望校が県内トップの宇都宮女子高校だということを確認しました。面談で成績を確認したところ、やはり全体的に優秀な成績だったのは間違いなく、宇都宮女子高に手が届く範囲です。この成績を今まで自主的な勉強のみで築き上げてきたと思うと、その努力に感心するばかりです。さらにOさんは部活動でも優秀な成績を収めており、文武両道は可能なんだということを、私自身にも証明してくれるような生徒でした。

しかし、安心できる点数かと言えば、決してそうではありません。

それは本人も自覚しており、数学の、特に大問4~6の点数を伸ばしたいという希望が明確にありました。そして目標は、合計で400点以上です。

まずは、図形の問題に取り組みました。もちろん基本はマスターしていましたが、Oさんにとっては、さらに発展的な問題も解けるようにしなければなりません。“解くための引き出しを増やす”をテーマに授業を行っていきました。生徒によっては、目標達成のためには何を教えて何を教えないか、こちら側の情報の取捨選択が必要になる場合もあります。しかし、Oさんなら自分でその引き出しを整理し、上手く取り出すことができるため、図形における定理や比の関係など、とにかく引き出しを増やしてもらいました。

また、栃木県の入試で必ず出題される、大問6の規則性の問題に、Oさんは苦戦していました。規則性の問題は(1)は数えれば解ける、(2)は少しセンスとひらめきがいる、(3)はセンスとひらめきに加えて時間がいる、といった問題の特徴があります。「100点を狙わない限り、大問6には執着しすぎないのも手だよ」というアドバイスもしましたが、それ以外で十分に80点を取れる力はあったからです。しかし、Oさんには、ケアレスミスが多いという特徴が。それが原因で点数を落としてしまう場面も多々ありました。ですが、ミスというのは仕方がないものです。丁寧に、焦らず解き、それでもミスをしてしまったらもう仕方がありません。ミスが出ても他で補えるように頑張ろう、と思うマインドも必要。そんな声かけをしながら、Oさんにとっては簡単に思うような問題でも、途中の式や計算を侮らず、丁寧に解いていくという対策もしていきました。

実力テストの結果を見ると、数学が上がったと思ったら、今度は理科が下がるといった具合に、5教科の点数が伸びない期間が続きました。最後の下野模試では、「努力圏」という悔しい判定も味わいました。Oさんのような、各教科70~90点のレベルになると、いかに減点を無くせるか、できるはずの問題を落とさないか、が鍵となってきます。苦しい時期が続いたOさんでしたが、決して腐ることなく、志望校も変えることなく、勉強に向き合いました。私立受験では、県内私立トップの、作新学院高トップ英進コースに合格しており、この合格もあったことで、宇都宮女子高の受験を迷うことなく、チャレンジするというモチベーションへ繋がったようです。

数学の授業をある程度行った2月以降は、教科問わず、不安な単元が見つかった時にはそこを対策するという授業をしていきました。少しでも苦手だなと思ったところは早めに潰し、抜けをなくしていく作業をしながら、過去問は何周もしました。

入試本番直前までずっと不安そうな表情をしていたので、合格発表の日に笑顔で「受かりました」と報告を受けたときは、本当に感動しました。

点数の結果を聞くと、414点という過去最高の点数。

今までの努力にも、本番でその点数を取れる勝負強さにも、感服です。

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