【2022 概観】
高校入試最高峰の開成。
中学入試最高峰の桜蔭同様、
東大および共通テストを意識しまくり。
開成高校にご合格する時点で、
すでに共通テストで6割程度、
東大入試で4割程度は
得点出来そうな予感。
桜蔭に比べればやや時間はマシだが、
それでもやはり
見直しや書き直しの時間は
ほぼないと考えたほうがいい。
東大国語のほうが
よっぽど時間に余裕がある(汗)。
古文は「助動詞」「古文単語」の
学習には深入りせず、
何とか「現代文の力」で乗り切りたい。
本年度は、
大問二(評論文)は
完全に大学入試レベル。
大問三(古文)の(二)(三)も
同じく大学受験レベル、
時間がないのもあり、大変厳しい。
なお、字数指定がない記述問題は、
東大に合わせ、80字程度で作成した。
【2022】 標準
<本文要旨>
主人公の伊智花は絵が大好きな高校生。
「被災地に希望を与える絵画展」で、
作品そのものではなく、
大震災と作者の高校生を関連付け、
そこに意図的に
人間ドラマを見出そうとする
審査員に苛立つ伊智花。
しかし最後まで自身の哲学を貫き、
時代や周囲の期待するものに惑わされず、
自分の好きな絵を描き、
自分の好きな絵を自分で愛した伊智花。
<問一 心情説明> 標準
ポイント:
うれし涙の理由=承認
審査員は気付いてくれなかった、
絵の構図や完成までの努力を、
顧問の美香ちゃんはしっかり
見てくれていたことに対する、
うれしい、報われたという気持ち。
<問二 心情説明> 標準
ポイント:
「やっぱり」=今回もまた
「絵じゃないんだ」=じゃあ何?
ニセアカシアの時と同様、
今回の最優秀賞に於いても、
審査員は作品それ自体ではなく、
震災と高校生を関連付けた
色眼鏡で作品を見ていることに
失望を感じている。
<問三 心情説明> やや難
ポイント:
周囲ではなく自分が自分を承認する
希望や絆を求められる震災後の今は
受け入れられにくい
私の「滝の絵」だが、
私の想いと努力が詰まった絵なので、
せめて自分だけは自分の絵を
愛してあげたいと強く思う心情。
【2022】 やや難
<本文要旨>
<問三>参照
<問二 理由説明> やや難
ポイント:
「逆説」のわかりやすい説明
天下無敵になるために
敵概念を拡大することは
一見矛盾のように感じられるが、
敵概念を拡大することで
人はパフォーマンスの
低下リスクを軽減できるので、
結果その人は天下無敵に
近付くことが可能になるから。
<問三 内容説明> やや難
ポイント:
本文全体要旨
天下無敵とは
敵がそもそもいない状態を
目指すことであり、
人間が複雑化するために
環境に応じ自身を進化させるべく、
自身の創意工夫により
敵だった人や物事を倒すことなく
敵性解除することを
目指すことだということ。
【2022】 難
<本文要旨>
老爺に化けた狸、退治されて憐れむ。
<問一 理由説明> やや難
ポイント:
なぜ狸は今夜は来ないのか
ここ最近
迷惑をかけていたと思われる狸は、
今朝薮下で、
里人によって捕えられたから。
<問二 理由説明> 難
ポイント:
なぜ狸を弔ったのか
毎夜淋しい思いをして
老爺に化けていた狸を、
自分と狸は、
現世にとどまらない
縁でもきっとあったのだろうかと、
哀れに思ったから。
*「かりそめならぬ契り」
=「前世からの因縁」は
正確に解答に盛り込むのは難しい。
<問三 心情説明> 難
ポイント:
秋の暮=秋の夜長の淋しさ
狸だって化けて出るほどに、
秋の夜長は独りで過ごすには
淋しいものであるが、
今はその狸を弔ったので、
きっと狸も仏になっただろうと、
狸の冥福を祈る気持ち。