【2018 概観】
今年度は、特に第一問の四が難。
第一問の(二)の2も、
リズム(七五調)に気付かないと
正解に至れない。
しかし
「亡くなって
小さな妖精になった
ばあばとじいじに夢で逢う童話」
からの出題って…流石桜蔭、恐るべし。
【2018】 やや難
<問二 空欄補充> やや難
1は「涙がぽろり」に
近いニュアンスのモノを選ぶ。
2は揺れてる様子なので、
「ゆんら、ゆら」か
「ゆらん、ゆらん」で迷うが、
「ばあばもいっしょに」に続くため、
よりリズムがよいほうの
「ゆんらゆら」を選ぶ。
3が残ったほうの「ゆらん、ゆらん」。
4はこの後でじいじが怒っているので、
かえるはじいじを落としたのに
「何食わぬ顔」をしていたと推測し、
「さっぱり」が正解。
5は大きくなった(というより
自分が小さくなったのだがという
ユーモラスな場面)
かえちゃんに「感心」しているので
「ほれぼれ」。
<問三A 理由説明> やや難
・ひさしぶりにかわいい孫である
かえちゃんに会えたから
・花の中に入るという
ずっと夢見ていたことが叶ったから
<問三B 理由説明> やや難
・ばあばとじいじが自分を仲間外れにし
ふたりだけで遊んでいるから
・真剣に小さくなろうとしているのに
ばあばに理解してもらえなかったから
<問四 内容説明> 難
ポイント:
かえちゃんも突然は同じ、
で、何が突然?
解答欄が小さいので答はズバリ、
「かえちゃんだって
突然生まれてきたという点では
同じだということ」。
「人の生死はいつも予想出来ない、
人智を超えた
突然の出来事だということ」。
<問五 理由説明> やや難
ポイント:
()は通常のセリフではない、
心の中で念じるのは大事なことだから
カッコ付きなのは、この台詞が
ばあばとじいじの心の中の声だから。
そしてこの台詞には、
かえちゃんに
少しでも長生きしてもらいたい、
人生を十分に楽しんでから
こちらの世界に来てもらいたい、
というばあばとじいじの
祈りにも似た強い想いが
込められている。
*直後を読むと、
この台詞は「花」の台詞とも読め、
そういう意味ではやや悪問
【2018】 やや難
<問二 空欄補充> 標準
ポイント:
それ「も」
=若菜の緑の認識は僕とあなたとで
違う、のと同じように
僕が感じている味や色と、
あなたが感じているそれらは、
同じとは限らない
<問三 内容説明> 標準
ポイント:
指示語は基本的には直前部分を指す
たとえば人間の世界認識と、
動物や虫たちのそれが違うように、
目の前に広がる現実が
本当に現実かどうかは疑わしく、
人間には実証出来ないという考え。
<問四 内容説明> やや難
ポイント:
映像と意図の具体的説明をしっかり
多国籍軍側が正義でイラン側が悪で、
多国籍軍の攻撃は
まるでバーチャル世界のように、
完璧に市民を避け
軍事施設のみを攻撃したという、
実際にはあり得ない作り物の映像が、
多国籍軍側による
一方的な論理と都合と意図で
拡散された。
<問五 内容説明> やや難
ポイント:
そんなこと=ネットによる共有知の構築
ネットの登場によって、
全ての人類が正しい情報を共有出来る
輝かしい時代が到来したと、
無自覚に無反省に
信じ込んでしまうこと。
<問六 全体要旨> やや難
ポイント:
フェイクニュースの発生と拡散の理由
「リアルタイムで真実を追求する」
というネットの構造自体を背景に、
人々(国家も含む)は
自身の都合の良い方向に
情報の受け手を導くべく、
積極的にニセ情報を生み出し続ける。
また受け手側は受け手側で、
「ウソでもいいから
自分が見たいものが見たい」
という欲望に忠実に、
それらのフェイクニュースを
無自覚・無批判に甘受し続けてしまう。
そのような悪循環が止まらないから。
*2018-2022の5年間で、
空欄の大きさが最大なので、
いつものマックス120字の
1.5倍の180字以内で、
かつ複数の文で作成した。