こんにちは、個別指導Wam藤の木校です。
富山県の県立入試まで残り8日となりました。明日には残り1週間になります。
この一週間は自分の生き方を変えうる非常に大切な1週間です。
最後の一分一秒まで手を抜かずに挑戦できることを祈っています!!
また、大学入試は国公立入試の二次試験が先日行われました。
早々進学が決定している方は自動車学校に励んでいる時期でしょうか?
筆者は自動車学校には大学進学後に通い始めたので早々に免許を持っている人が非常にうらやましかったことを覚えています。
自動車免許や原動機付二輪免許を所有している人は、免許を取ったらまずどこに生きましたか?また、取得中の人は初ドライブ・ツーリングにはどこに行きたいですか?
筆者の出身である神奈川県には湘南・江の島があり、初ドライブは海と決めている人が多かったと思います。
晴れた日に砂浜から見る、波打つ海は初夏のいいイメージですね。
そしてはるかかなたに見える水平線。何も考えないでのんびりドライブには最高です。
今回はそんな海に関する話です。
雲の高さが非常に遠く見えることがありますが、同じように”水平線”までの距離はどれくらいだろう?と疑問に思ったことはないですか?せっかくなのでクイズです。
何十km先?いや、何百km先?水平線は何km先にあると思いますか?
①約5km先
②約50km先
③約500km先
④約5000km先
・・・
正解は①約5km先です!
案外遠くは見えていないのですね…。実はこれ、中学校3年生の最後に数学で学習する「三平方の定理」を使って求められるのです。
三平方の定理とは、直角三角形の直角をはさむ2つの辺の長さを、それぞれ2乗して足すと、その値は斜辺(直角と相対する位置にある最も長い辺)の長さを2乗したものと等しくなる、という定理です。
例えば、直角三角形の直角をはさむ2つの辺の長さを3、4とすると、それぞれ2乗すると9、16、それを足すと25になります。斜辺は5なので、2乗するとあら不思議、同じ25になる、というものです。
この三平方の定理を使って、計算で求めてみましょう。
丸い地球。そこに自分が立っています。地球の中心から考えれば、地球の半径が約6400km、自分の身長が150cmとすると、単位を揃えて640万(=6,400,000)m+1.5m ですね。
ところで、地球は丸いので見える限界があります。自分の目の位置(頭のあたり)から地球の弧にぶつかるところまでが見える限界、それが水平線です。目の位置と水平線の線分が地球の接線になっています。
地球の中心から自分の頭までと、水平線、それと地球の中心で、非常に細長い直角三角形になっています。
さあ、三平方の定理の登場です。
自分の頭から水平線までの距離をxとして単位を揃えると、三平方の定理より
640万の2乗+xの2乗=640万1.5の2乗
これを計算すると、xは約4382m。kmにすると約4.4kmになります。
「水平線の彼方」と言われるのではるか遠いイメージがありますが、たった4.4km先しか見えていないのです。もしも、自転車で海の上を進めるとしたら20分で着くくらいの距離です。
答えは①5km先となります。
ところで、江戸時代に歌川広重によって描かれた浮世絵に、三重県伊勢市の二見浦の風景画がありますが、その絵には水平線のはるかかなたに富士山が描かれています。覚えている人がいらっしゃれば社会科好きに違いありません。
ここで疑問が生じます。三重県の景色を描いた絵に富士山が写っています。富士山は山梨県・静岡県に位置する日本の最高峰です。
水平線は約4.4km先しか見えないはずなのに、二見浦から富士山までの距離は約200km、富士山が見えるわけがないですよね?歌川広重は想像で富士山を描いたのでしょうか。
実際に計算してみましょう。何km離れた場所から富士山は見えるのか?
先ほどと同じように直角三角形を作って三平方の定理で求めます。富士山は3776mなので、
640万の2乗+xの2乗=640万3776の2乗
計算すると、約220km。なんと、富士山は約220km先からも見える計算になります。
だから先ほどの浮世絵の富士山も、想像ではなく実際に見えていたのだと推測できます。
(※ただし、あくまで浮世絵の世界観ですので描いた日に見たままの富士山が描かれているかは明確ではありません。)
富士山の頂上から見れば(計算上では)三重県の二見浦まで見える。つまり、高さが高ければ高いほど遠くまで見えるということです。当たり前といえばそうですが、遠くまで見える距離が一気に伸びますね。
では、世界一のエベレストだったらどれくらいまで見えるでしょうか。もしかして日本でも見える!?
エレベストは8848.86mなので、約337kmまで見える計算になります。一方、日本までの距離は4000km以上。全然見えないですね。
世界一とはいえ、地球の丸さには勝てないことがわかります。
何でもかんでも計算できてしまっては風景の雄大さもなんだか陳腐に感じてしまいますが、水平線から見える沖から来た船の見え方で地球が丸いと仮説を立てた人も存在します。人間の探求心・好奇心は時に自然の景色からも科学の発展を推し進めることがあります。勉強していて違和感を感じたり、なぜそうなるのかという疑問が生じることはむしろ勉強に熱が入っている証拠です。
ブログをご覧の方によって次の試験・目標は異なりますが、明日も勉強一緒に頑張りましょう。
WAM藤の木校では、学期末試験の解き直し・復習から徹底サポートいたします。
個々人別々の苦手を探し出し、解決することで継続して得点する力を養うことを理念に、生徒さんたちは日々学習に取り組んでいます。
現在、春期・新学期応援キャンペーンも実施中です。
ご友人が通われていて気になっている。短期間だけでも受講して解決したい苦手がある。
そんな人に是非お勧めです。
是非一度お気軽にお問い合わせください!!
【参考】
https://ameblo.jp/mizoeozim/entry-12716224750.html
数学授業のネタ41『水平線までの距離』