【レヴィ=ストロース】
得意技:構造主義
活躍した時代:現代ヨーロッパ
彼は元々哲学者、
あるいは前回のコラムで紹介したソシュールに
影響を受けた言語学者でしたが、
アマゾンでのフィールドワークを通じ、
文化人類学者に転向しました。
そこ(=アマゾン)で彼は、
「野生の思考」(=非西洋の神話的思考様式)が、
決して「文明の思考」(=西洋の合理的思考様式)に
劣るものではないことを発見しました。
前者は具体思考、後者は抽象思考、
という違いがあるだけで、両者に優劣はない。
そうして西洋の絶対性を相対化しました。
そういう意味では、
彼は文化相対主義の祖でもあります。
まさに勉強(学問)する意義とは、
この「相対化」です。
「英語」を勉強し、「日本語」を相対化する。
「世界史」を勉強し、「日本史」を相対化する。
たとえば中世、
たとえばヨーロッパ、
たとえばアイヌ人、
を、勉強して知識を得、想像してみる。
つまり、
今(21世紀の)、
ここ(日本の)、
私(日本人の私)
を相対化すること。
自分の考えだけが絶対ではないことを認識すること。
それが勉強することの、ひとつの意味です。