【ソシュール】
得意技:構造主義
活躍した時代:現代ヨーロッパ
ソシュールは言語学の祖です。
フロイトやユングが「無意識」を武器に、
理性に疑問を呈したように、
ソシュールは「言語」を武器に、
理性に疑問を呈しました。
人間は自身の理性で自身を自由に
コントロール出来ていると考えているが、
それは誤りだ。
人間は言語を含む社会(=構造)に縛られており、
人間の考え方は、
フロイトの「リビトー」と同じように
「無意識に」「不可避的に」、
それら構造の影響を受けている。
こんなふうにソシュールは考え、
彼には始まる系譜を「構造主義」と言います。
たとえば日本語には
「蝶」と「蛾」という2つの語彙がある故に
それら2つの違いを認識できますが、
フランス語では、それらを表すための語彙は
「パピヨン」という1つしかありません。
つまり、言葉がないせいで、
フランス人は蝶と蛾の区別が出来ません。
これほど左様に、言語(および社会構造)は、
人間の理性(≒認識)に強烈な影響を与えています。
英語の「L」と「R」の発音が日本語にはないため、
日本語の英語学習者にとって、
その識別が極めて困難なことも同様の事例ですね。
大いに勉強してください。
視野と見聞を広めて下さい。
勉強することで、
日本という国と、日本語という言葉を
相対化(=客観視)できます。