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2022.11.02

【倫理コラムー14】ホッブズ&ロック&ルソー

【ホッブス&ロック&ルソー】

得意技:社会契約説

活躍した時代:近世ヨーロッパ

 

ホッブズ、ロック、ルソー。

彼らの共通項は「社会契約説」です。

ざっくり言えば、

お互いが平和に暮らしていけるためにこそ、

社会(国家)という各々にとっての共通所属先を創り、

お互いが制約を受け入れルールを守りましょう、

という感じです。

それが「社会契約説」。

 

ホッブスは、

人間はありのままの状態(これを自然状態と言います)

だと、戦争になってしまうと言いました。

だからいったん王様に権力を譲渡すべきと言いました。

ロックは、

権力を議会制民主主義に信託すべきと言いました。

そしてその議会から作られた政府がダメ政府なら、

革命を起こしてそれを打倒してよいと言いました。

ルソーは、

人間は自然状態でも、お互い思いやれると言いました。

しかし私有財産制が誕生したせいでダメになった、

ゆえに人間は今一度自然に帰るべきだと言いました。

 

「社会契約説」とは、

理性を用いた、ある意味で壮大な思考実験です。

しかし理性に過度の信頼を寄せ、

世界中を理想のシステムで

設計しつくせるはずだ!

と考える行き過ぎた進歩主義

(リベラリズム)は危険です。

 

未来を、理想を夢見ながらも、

われわれは常に「過去(伝統・習慣・文化)」を

参照しなければなりません(保守主義)。

みなさんが今頑張っている勉強は、

過去に囚われ過ぎず、未来を夢見過ぎず、

今を生きるための、

まさにバランス(中庸)感覚を養うための、

とても大切なトレーニングです。

 

勉強することで、

過去(数学の公式や歴史やら)に

しっかり敬意を持ちそれを参照しながら、

未来を急進的革命的理想主義的でなく、

じっくり着実に形作っていけるような、

そんなバランス感覚を持った人財になれるよう、

今はしっかり勉強して、教養を身につけましょう。

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