こんにちは。WAM和歌山駅前校からです。今日は和歌山の天候は良いですがとても暑いですね。公立高校はほぼ定期テストは終了しましたが、私立高校の多くは進行中です。
さて、今日も高校英語のワンポイント、少し混乱しやすい複合関係詞について整理しておきましょう。
次の2つの英文を比べてみてください。
1、最後に教室を出る人はだれでも、電気を消しなさい。
Whoever leaves the classroom last should turn off the light.
2、たとえ誰が最後に教室を出て行ったとしても、その人は殺人犯じゃない。
Whoever leaves the classroom last, he is not a killer.
途中までは全く同じ英語ですが、意味が全く違うのが分かりますね。上の例文は複合関係代名詞でwhoever=anyone whoでありwhoever節(lastまで)は名詞節です(文の中で主語になっている)。一方、下の英文は譲歩表現であり、whoever以下は副詞節となります。
「whoever たとえ誰がしようとも」「whatever たとえ何をしようとも」「wherever たとえ何処(どこ)でしようとも」「whenever たとえ何時(いつ)しようとも」とヴァリエーションがあります。では、この2つを区別する方法はあるのでしょうか。答えは簡単で、以下の3つで明確に区別することができます。
①「~ever+文」の直後にカンマ(,)があるなら譲歩
②「~ever+文」を消したら文が成り立たなければ複合関係代名詞
③「~ever+文」を消しても文が成り立つなら譲歩
「たとえ~でも」の譲歩表現は、条件だから「副詞」であり、つまりオマケになります。だから、オマケの副詞がなくても「言いたい文」、つまり主節さえあれば文は成立します。一方「誰でも」「何でも」はSやOになるので、消したら文が成り立ちません。但し、同じ複合関係詞でも「wheneverいつでも」「wherever どこでも」「however どのようにしても」は複合関係副詞だから、消しても成り立つので注意してください。ただし、①でほとんど判断ができますので、②③は補足的に知っておくだけでよいでしょう。
Do whatever he tells you.
「彼が君に言うことは何でもやりなさい。」
Whatever he tells you, it isn’t true.
「たとえ彼が君に何を言おうとも、それはウソだ。」
I will follow you wherever you go.
「君が行くところならどこへでも、僕はついて行きます。」
Wherever you go, the police will find you.
「たとえ君がどこへ行こうとも、警察は君を見つけるだろう。」
You can come and see me whenever you want to.
「君が来たいときはいつでも、遊びに来なさい。」
Whenever you want to come and see me, you are welcome.
「たとえ君がいつ遊びに来たくても、大歓迎だよ。」
I can live however I want to.
「僕は好きなように(自分がやりたいどんなやり方ででも)生きて行けます。」
However much I love you, you are another’s wife.
「たとえ僕がどんなに(たくさん)君を愛しても、君は他人の妻だ。」
最後のhoweverは複合関係詞か譲歩かは簡単に区別できます。複合関係詞はhowever S V だが、譲歩の方はhowever+形容詞・副詞 SV になります。
あと、譲歩には次のような書き換え表現も出題されます。これは関係詞ではなく、譲歩表現(副詞節)のみであることに注意してください。matterは「問題」だからno matterで「そんなことは問題ではない」くらいの意味です。だから「たとえ誰がしようとも」が「誰がしようとも問題ではない」になると考えるとよいでしょう。
Whoever leaves the classroom last, he is not a killer.
=No matter who leaves the classroom last, he is not a killer.
Whatever he tells you, it isn’t true.
=No matter what he tells you, it isn’t true.
それぞれ確認できたでしょうか。