教室ブログ

2022.06.14

「6÷2(1+2)=?」~算数と数学の違い~

八尾市の皆様、こんにちは!!

 

個別指導Wam南高安校の田中です。 Wam 南高安校は大阪府八尾市の東側(恩智駅・高安駅近く)にある個別指導の学習塾です♪ 100円ショップ「ダイソーさん」のすぐ北側にあります。 南高安小学校 高安西小学校 曙川東小学校 刑部小学校 南高安中学校 高安中学校 曙川中学校 曙川南中学校 などの校区の皆様に通って頂いています。

 

今回は趣向を変えて、10年ほど前にネットで話題になった計算問題についてお話します。

 

6÷2(1+2)=

 

という計算式の答えは?と聞かれたら、皆さんの答えはいくつになりますか?

計算して、答えがでてから下に進んでくださいね。

 

 

答えはどうなりましたか?

 

実はこの計算式は、解く人によって答えが二つに分かれるのです。

なんと電卓を使っても機種によって答えが異なるんですよ。

 

答えは「1」という人と、いやいや答えは「9」だという人がいます。

 

皆さんはいくつになりました?どうして答えが二つもあるのでしょう?

どちらかが間違っているのでしょうか?

 

では、それぞれについて考えていきましょう。

答えが9になった人は、四則計算(+、-、×、÷)のルール通りに考えた人です。

 

四則計算のルールは

① +と-だけの計算をするときは、左から順に計算する。
② ×と÷だけの計算をするときは、左から順に計算する。

③ +、-と×、÷が混ざっているときは×、÷を先に計算する。
⓸ ( )があるときは( )の中を先に計算する。

です。

 

そうすると、6÷2(1+2)は先にかっこの中を計算します。

それから左から順に計算します。

6÷2×3=なので、答えは9になります。

 

 

では、1と答えた人はどんな計算をしたのでしょうか?

答えが1となった人は、数学の多項式と同じように 2(1+2) を一つの「項」として計算したはずです。

 

例えば、a÷2bという式を計算すると

 

a

a÷2b= —

2b

 

これが正しい答えになります。

 

しかし、この式の2bは2×bの×が省略されたものなので、a÷2×b= と考えると、答えは

 

ab

2

 

と違う答えが出てきますが、多項式ではこう答えると間違いです。

理由は 2b は「項」として一つの数字の固まりとして扱うからです。これは答えが1となった場合と同じ計算方法です。

 

同様に今回の式の 2(1+2) を一つの項と捉えると

 

6     6

—    =   ― = 1

2×3       6

 

という答えになります。これが答えが1になった人の計算方法です。

 

数学では不確定な数字を文字に置き換えて、方程式などで解を導き出す代数を多用します。

不確定な変数が複数ある時に、それぞれに×をつけた式を書くとむしろ混乱する場合があるので、文字を使った式では×は省略されます。それに近い式になっているので、2(1+2) を一つの項と捉えたのです。

 

数学では、算数と違って普段の生活ではあまり使わない負の数字や無理数などを扱います。また、不確定な変数をどのようにしたら解が出るかを考えます。

 

結論から言えば、今回の数式 6÷2(1+2)= では、数字だけの式で×を省略することはないので、この問題のばあいは「数式自体が間違っている」「数式に不備がある」というのが最終的な答えになると思います。

 

ただ、この問題を取り上げたのは、ルールを守って正しい答えを出すことを求める「算数」と、答えを導き出す過程や概念を重要視する「数学」の違いを考えるきっかけになればと思い紹介しました。

 

数に興味を持つこと、なぜそうなるのか、論理的に考えること。

 

そうすれば算数や数学が楽しくなりますよ。

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