教室ブログ

2022.05.06

【悪人正機説】

 こんにちは。Wam河北校です。GWも早や終盤、皆さん思い思いに過ごされましたでしょうか?北国の方でも夏日が

出たそうで、しかも(こじつけの様ですが)今年の立夏は少し早く「こどもの日」

だったのですね。暦の上ではもう「夏」なのですね。巷、界隈の方でも、間もなく「夏」を彩る物で囲まれていく

でしょうか?かく申す私も、1週間程の休暇を頂いて居りました。所用をこなしつつ、出たり入ったりの日々でし

たが、その中で、浄土真宗の「親鸞」氏の悪人正機説(あくにんしょうきせつ)に触れる機会がありました。親鸞

氏に関しては、平安時代の日本史にてお名前や開いた「教え」

の名前や簡素な概要については、触れられるかと思いますが、他にも「覚え」たり「繋げ」たりする事の多さ故

に、「一つの事」について、その中身まで入り組んだり、自分なりの考えを掘り下げたりする事や習慣と言うの

は、なかなか時間を取りにくい傾向が強いの

ではないか?と思います。かと言って、その掘り下げて導き出す出した「考え」が「正しい」と言う訳ではなく、

「正しい」「間違い」はとりあえず置いといて、「深める」という事と、止揚・揚棄と言えば語弊がありますが、

「深めた考え」同士を突き合わせる事が、お互いの理解を「深める」意味で大切なのではないかと、更に思いま

す。「善人なおもて往生を遂(と)ぐ、いわんや悪人をや」と言う一説があり、個人的な主観も入りますが、こち

らは浄土真宗に携わる方々にとっては、「教え」の「基盤」の一つと申してもよいと思います。と、申す私もろく

にこちらしか存じませんが(汗)

「善人でさえ往生出来る(極楽浄土へ行けて救われる)のだから、悪人は(なおさら)言うまでもなく、(救われ

るの)ではないか?(いや、救われる)」と言うのが大意です。漢文で出てくる「いわんや~をや」を使った反語

表現ですね。・・・と漢文は置いといて、この一説の直後、「えっ?逆じゃないの?」という反論が世の中の人か

らあるだろう、という言い回しもあります。触れる機会があった、所に解説文の様なものがついていたのですが、

その上での私自身の「考え」として、「善人如何と言うのは、「悪い事」をした(してしまった)という自覚を、

周りに対してどれだけ持てているか?という尺度によって決まるのではないか?」と連想した次第です。

つい、悪気やその気が無くても「悪い事をしてしまった」とか、誰かに「苦労や手間をかけさせているな・・・」

等、そういった気持ちを持ってしまう事、皆さんは今までもしくは、普段どれほど感じられているでしょうか?生

まれてから死ぬまで間違いを犯さなかったり、人に迷惑をかけなかったりしない事が「善人」の定義であれば、転

じた一説の意味として「人は誰しも悪人である」という表現は、甚だ私の中で納得がいくのですね。「悪人」の定

義も当然無数にあると思うのですが、ここでは定義づける事が重要なのでは無く、人それぞれ無数に出てくる「罪

悪感」をどれだけ自分の中でかみ砕いて、自覚し行動に移せているか?そのプロセスが重要な「教え」なのではな

いか?と感じます。「現金」ではないですが、その時は物的な形でなくても、言葉で「有難う」とか「ごめんなさ

い」等の簡単な誰かを「労う」言葉を「立場」「関係」なしで自然に使えているか?狙うわけではなく(汗)これ

だけでも、誰かの行動の原動力になったり、感情を鎮めたり、苦労や手間の背景が見えるきっかけになると思いま

す。当然、濫用は「厳禁」ですし(汗)元々悪人

だから、と言う意味で意識して善人になる為と言う事では無いですね。「自然」に使う(使える)からこそ故の

「無意識」に善人に近づく行為として、と言う意味で重要なのだろうと思います。無論、消えなかったり、割り切

れない「悪」も在りますが、少し、気持ち期待値を低く見積もっていたにも関わらず、コツコツの頑張りが後から

生きて、思った以上の結果が得られた様に、自分の「行い」を反省しつつ、相手にどれだけ自然にお返ししていけ

るか?その内に秘めた気持ちの積み重ねから、言葉遣いや振る舞いが変わって来るのだろうか?と思う次第です。

「救い」を求める訳ではないですが。言わずもがなですが、「善人」をあからさまにアピールする方も普通いらっ

しゃらないでしょうし、そもそも、「悪人」を定義しきれないのであれば、「善人」も定義しきれないでしょうか

ら。人ぞれぞれ故、内に秘めてひけらかさない精神が大切なのでしょうね。週が明ければ、テスト期間で忙しくな

るかと思われますので、変わらず体調にはくれぐれも気を付けて下さい。

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