こんにちは、個別指導Wam香川 東山崎校です。
県内の公立高校は7日、小中学校では8日に入学式が行われました。
春らしい陽気に包まれ、これから始まる学校生活に対する期待と不安が入り混じる表情の新入生たち。そして、そんなわが子を優しく見守る保護者の方々。
毎年、新入生の皆さんが桜の花びらが風に舞う中を門の前で記念撮影している光景は、とてもキラキラと眩しく映りますよね。「自分にも、こんなに初々しい頃が…」と、ついつい遠い目をしてしまうのですが、ご入学おめでとうございます!
さて、新高校1年生の皆さんは小中学生と違い、入試の合格発表後から各高校から与えられた課題に取り組んでいた、という人がほとんどだと思いますが計画立てて進め終わらせて、無事に提出できたでしょうか?
春休み中には「高校に合格したら、我慢していた分、思い切り遊ぶぞ!と思っていたのに、すっかり現実に引き戻されました」という声が聞こえてくることもありましたが、今春から桜井高校に通う塾生が持っていた春季課題のプリントに、少し変わった課題が書かれてありました。
新入生の課題には高校準備専用のワーク、もしくは高校で使用する問題集などの「問題を解く」ことが指定されるのが一般的なのですが、よく見ると国語の課題の中に
「小倉百人一首」の中の①~㉚(壬生忠岑の歌まで)暗誦
というものがあります。30首も!?と思いつつ、早速その塾生(Eくん)に抜き打ちテストを敢行。
① あきのたの…
「えっ、か、かりほのいおのとまを…」
⑨ はなのいろは…
「うーんと、うつりにけりないたづらに…」
2首とも、下の句まできちんと言えました。えらい! ところが、
「じゃあ、⑨ はなのいろは…の作者は?」と尋ねると「えっ…作者も?」と、戸惑っています。
「“壬生忠岑の歌まで”って書かれているし、覚えておいて損はなさそうだね」
そう声を掛けると、何とも言えない表情を見せつつ「が、がんばります」とEくん。
実は私が高校生の時、国語のテストでこの「小倉百人一首」が出題されたことがあり、歌自体は頑張って暗記していたのですが、作者名をまったく覚えていなくて失敗した経験があるのです。テストを返される時に国語の先生に言われた言葉が「備えあれば、患いなし」。
準備万端、そこそこ自信もあって臨んだテストだったのですが、この言葉は今でも記憶に残っています。「これも出るかも」という予想は、外れることもあります。ただ、備えておくに越したことはないですし、備えるためにはより時間をかけ、細かく見ようとしますよね。
そうすることで単なる暗記の作業から、一つひとつの歌の意味やその背景、作者の人物像に興味が出てきます。
紀貫之が優れた歌人として名を挙げた6人「六歌仙」のうちの一人、小野小町はクレオパトラ、楊貴妃と共に「世界三大美人」の一人とされていますが、年とともに衰えていく若さ、美しさを色あせた桜に重ねて、無常な時間を憂いたというのが⑨の歌です。
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに
さて一体、どれほどの美人だったのでしょうね。
テストでいい点を取るために準備することは大切です。
ただし、テスト前にやる詰め込みの準備ではなく普段からの取り組みの中で興味を持ち、より細かく調べたり関連事項も併せて覚えたりなど「不安・心配」よりも前向きな動機から結果的に「備え」ることに繋がるほうが、ずっと先の未来にまで残りそうな気がします。
新しい学年の始まりですから、勉強も部活も新しい友達のことも、興味を持つところから前向きに備えてみましょう!
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