地域の皆様、お世話になっております。
個別指導Wam城北中曽根校の小島です。
夏が終わっても暑い日が続いていたような気がするのですが、
最近になって気温の急激に下がる日があったりと、
秋の訪れを感じる間もなく冬になってしまいそうな今日このごろです。
さて、秋といえばノーベル賞ですが、今年はノーベル物理学賞を日本人が受賞することが発表されました。
真鍋淑郎さんとクラウス・ハッセルマンさん、ジョルジオ・パリージさんという方々が、地球温暖化に関する研究で受賞されることになりました。
ところで、ノーベル物理学賞と聞くと、私はどうしても花粉を連想してしまいます。
花粉といえば、ノーベル生理学医学賞に関係してそうなものですが、花粉の関係した研究がノーベル物理学賞の受賞対象になったことがあります。
それは何かといえば、ブラウン運動の研究です。
1820年代、ロバート・ブラウンさんという植物学者が水面に浮かべた花粉を観察していたところ、花粉が破裂して出てきた微粒子が不規則に動いていることを発見しました(この不規則な運動はブラウン運動と名付けられています)。
当時はそのように不規則な運動をしている理由が分からなかったのですが、1905年に物理学者のアルバート・アインシュタインさんが、その微粒子の不規則な運動は、同じく水中を運動している分子が衝突して引き起こされるものだとする論文を発表しました。
現在では原子や分子について中学2年生で習いますし、原子分子が存在するのは当たり前と思われていますが、当時は目に見えない原子や分子というものが本当に存在するのかどうか分かっていませんでした。
ところが、アインシュタインさんの研究により、分子というものの存在を仮定すれば微粒子の不規則な運動を説明できることが分かりました。
そして、ジャン・ペランさんという物理化学者によって実験で実証され、ジャン・ペランさんはその功績によりノーベル物理学賞を受賞されています。
このように、花粉の観察から出発してノーベル物理学賞に行き着いたこと、また、有名な物理学者のアルバート・アインシュタインさんが関わっていることなどから、このブラウン運動に関するノーベル物理学賞は印象深く感じます。
アインシュタインさんといえば相対性理論の研究が有名ですし、高校の物理で習う光電効果に関しても論文を書いています(それもブラウン運動の研究と同じ1905年に!!)。
そしてこの光電効果に関する研究でノーベル賞を受賞されました。
簡単にブラウン運動とノーベル賞について書いてきましたが、ここに書いてきた研究一つ一つにも様々なドラマがあります。
秋といえば読書の秋。
秋の夜長に伝記でも読みながら、偉人たちの功績を追ってみるのも面白いものです。