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2021.08.26

共感することはそんなに尊いことなのか

こんにちは。Wam種池校の車です。

 

本日は第1回福井新聞社模試の解答提出締め切り日です。
種池校の中3の生徒さんはほとんどが受験してくれました。まずはお疲れ様でした。

 

どうだった?と生徒に聞いてみると、「英語が難しかった」との声が多かったです。
全体的に文章の内容も設問もオーソドックスではあったので、長い文章を制限時間内に読み解くということがまだまだ生徒のみなさんにとって大変なのだと思います。
長文読解の練習は今後Wamの英語の授業内でもどんどんやっていこうと思っていますので、みなさん頑張りましょう。

 

国語の現代文に関しては、読みやすい文章だったと思います。福井県の高校入試問題の傾向として、現代文が読みやすいです。
他県の入試問題だと、明治時代に書かれた小説であるため、今ではほとんど使われることが無いような言葉が多く出てきたりして、読むこと自体がなかなか大変な問題もときには出されますが、福井県ではそのようなことはほとんどありません。

普通の文章を普通に読み取る力が問われる、良心的な問題だと思います。

 

以下は問題に対する講評とは違いますが、小説文を読んでいて少し気になったことを雑感として書いてみます。
著作権の都合もあるので、そのまま引用することは避けますが、「君は苦労をしたことがないから人の苦しみや悲しみがわからないんだ」といった台詞がありました。
なるほどと思ってしまいがちですが、個人的にはあまり好きではない考え方です。
体験したことがなければ他人の心を理解することはできないのでしょうか。私はそうは思いません。理解力と想像力があれば、自分が体験していないことでも分かり合えるのが人間だと思います。

どうも我々人間は「共感」を大切なものだと思いすぎているのではないでしょうか。人の意見が正しいかどうか、人の作品が良いものかどうか、判断する基準が「共感」に偏りすぎてはいませんか。
たとえ同じ気持ちになれなくても、理解することはできます。そして、論理的に良し悪しを評価することもできます。だから、共感できなくてもその人と向き合っていくことこそが大切なのではないかと私は思います。
それに共感を過度に重要視した結果、差別やいじめが起こることも少なくないと思います。共感を重視することは、ある意味では他者に対する許容範囲を狭めることにもなるのです。

 

国語という教科を勉強する目的の一つがまさにこれで、感覚的に好むかどうかでなく、論理で他人を理解できるようになることです。

感覚だけで判断していると、自分の気に入った人の言うことしか聞かなくなってしまいます。幼稚園児なら仕方ないですが、大人になってもそれではマズいです。
小中学生の皆さんにはまだピンと来ない話かもしれませんが、今国語力をつけておくと、必ず役に立つ日が来ます。

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