皆さんこんにちは。Wam種池校の車です。
「あーそういうことか」というフレーズは多くの人が日常的に口にするものです。私もよく言います。
どのようなときにこのフレーズを口にするのかというと、分かっていなかったことが分かったとき、ですよね。
ところが、私が生徒に勉強を教えるとき、生徒が「あーそういうことか」と口にすると、むしろ分かっていないんじゃないか?と注意するようにしています。本来の言葉の意味とは逆に、意外と人間はよく分かっていないときにこそこう言いたくなるものです。
では生徒は嘘をついているのか?分かっていないくせに分かったフリをして、私を騙そうとしているのか?
そうではありません。
分からない状態が続くと、誰だって辛いですよね。出来るようになるために勉強をしているのに、なかなか出来るようにならないということはどうしてもあります。
そんなときに、「あーそういうことか」と口にしてみると、あら不思議、その辛さから一時的に解放されることが出来るのです。この言葉にはそんな魔力があります。
つまりこの言葉は、人が辛い状況に直面したときの対処法の一つ、「逃避」なのです。人の心理として自然なことです。
しかし、このような逃避は勉強においては大変危険です。自分で自分の言葉に騙されて、本当に分かった気分のまま先へ行こうとしてしまうことがあるからです。
勉強をしていると辛くなることもあるかと思いますが、「分からない」ことに対する忍耐は必要なものです。
学年が上がるほど内容が難しくなるのだから、すぐには理解できないことが多くなるのも当然なのです。
まずは分からないということを受け入れて、「分からないから勉強するんだよ」と良い意味で開き直ることが勉強の第一歩と言えるのではないでしょうか。