教室ブログ

2021.06.02

学問のすすめのすすめ

皆さんこんにちは。Wam種池校教室長の車です。

今日も生徒さんが自習に来てくれていて良い感じです。

 

塾のブログの記事で学問のすすめについて書くというのもずいぶんベタな感じがして嫌だなあとは思いますが。

あの有名な「学問のすすめ」にどのようなことが書かれていたか、著者の福沢諭吉は何を伝えたかったか、みなさんご存じですか?

意外と知られていないですよね。というより、私も昔はろくに知らなかったです。

 

福沢諭吉は1万円札の肖像の人なので子供の頃から知っていましたし、小学校の社会科で学問のすすめという著書の名前、そして「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という冒頭の文句は習ったのですが、それ以上のことは恥ずかしながら成人するまで何も知らなかったです。

要するに人は皆平等という、よくある綺麗事を言ってるんでしょ?くらいに思っていましたし、同じように思っている人が多いのではないでしょうか。

福沢諭吉氏が本当に言いたかったことが、実は多くの日本人に伝わっていないのです。

 

冒頭の文は「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」で終わってはおらず、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず、と言へり。」まで続いています。と言へり、は「と言われている」という意味で、すなわちこれ自体が福沢諭吉氏の伝えたいメッセージそのものではないのです。社会科の教科書が非常に誤解を招く切り取り方をしてしまっているのですね。

 

さらにその続きには何が書かれているか、については、全文を紹介するととても長くなるので要約して説明します。

人は皆生まれながらに平等であると言われてはいるが、現実には身分の高い人と低い人、豊かな人と貧しい人、賢い人と愚かな人がいる。この差はどこから生まれるかというと、勉強して学力を獲得したかしなかったかによるのだ。というのが著者の主張です。

 

私自身は、この主張に完全に同意するとまでは言えませんが、かなり的確で現実主義的な考え方だと思います。

「差別はあってはいけない」という言葉はよく耳にしますしほとんどの人が同意できると思いますが、それでは学力によって入れる学校、就ける職業、収入額などに明確な差がついている現状は差別ではないのか?という疑問は、この仕事をしている者として常に胸のどこかに引っかかっていることだったりします。

その疑問については結論を出すのが極めて難しいですが、確実に言えることは「勉強して少しでも学力を上げておけば良いことがある」というシンプルなことで、それを明治時代初期に主張していた福沢諭吉先生の鋭さは凄いとしか言いようがありません。

皆さんの学力の向上を期待し、精一杯協力させていただこうと思っております。

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