先日、問題を解いて間違えた生徒に対して、「ケアレスミスだ」と言っていた講師がいました。しかし、その言葉だけで物事を片付けてしまうと、おそらく改善は期待できないでしょう。
生徒や講師が「ケアレスミス」という場合、よくよく観察してみると、間違えた原因がいくつか見つかります。問題文をきちんと読んでいない・計算の過程を省いている・そもそも問題の解き方がおかしい・公式や用語を誤って暗記している、など。
間違えた原因を見つけ出し、それらを改善していくことが重要です。正当な根拠もなく問題を矮小化するべきではありません。それはある意味で思考停止です。思考を先に進めなければいつまでも同じ間違いをしてしまいます。
もちろん、当該講師には「ケアレスミスという言葉だけで片付けずに、間違えた原因を探してそれを本人に伝えてあげてほしい」と伝えました。
勉強を例に取って「問題を矮小化するべきではない」ということを述べましたが、これは他のことにも言えます。便利な言葉を使って思考停止に陥ったところで問題は解決しません。常に思考を前に進めるようにしたいものです。