こんにちは。Wam四箇郷校です。先週は公立高校が、今週は中学校が卒業式でしたでしょうか?各々、思い思いの3月では
あるとは思います。また昨日は、公立高校入試を受験の方、何千人といらっしゃったかと思いますが、力の出せ具合の程はい
かがだったでしょうか?昨日当日の問題につきまして、個人的には、やはりですが国語の問題を手に致しました(笑)。作文
の題材は、重松清さんでしたね。今回受験の皆さんでしたらば、小学6年時の国語での「カレーライス」が身近でしょうか?
入試問題では恐らく「バスに乗って」以来だと思うので、10数年ぶりの採用かと思います。今回の採用の作品、「カレーラ
イス」、「バスに乗って」に、まず一つ共通するのは、「少年」と定義される「子ども」が主人公である所だと思います。
「その事」を「前提」とした上でのカズオの気持ちを「解答者」の目線で綴りなさいと言う風に読み取れました。(※入試で
は「解答者」ではある筈ですが、本来の所は「回答者」の表現であると思います。)作文でこういった類の問題を出題する意
図としては、はっきりとこれ、とは言い切れませんが、私からすれば、「もし、あなたが実際にこういう場面に遭遇すれば、
どうされますか?」と問いかけられている様にも読み取れますので、各々の実践的な対応力や、実際の体験談がもし、その人
に有るとすれば、その事をきちんと自分の言葉で表現できるかを試されているのではないかと言う風にも思えます。
「バスに乗って」にも共通するのですが、この「少年」は「気が弱い」けど「優しい」・・・と言いたい所ですが「優しい」
のだろうけれども「気が弱い」と言った方が「正しい?」かもしれません。でも「優しい」事に変わりはないのですが、「少
年」張りの「不器用」さが垣間見える「優しさ」に見えます。二人に席を譲りたい(譲らなければならない)、と思うが自分
の座っている席一つしかない、どうしようと考えている内「やさしくない子ども」と思われているのではないか、と言う周り
の目を気にしながら眠くないのに寝たふりをしてやり過ごそうとする・・・私的には、有り得るシチュエーションだと思いま
す。二人同時に座って貰う事が無理であれば、こちらが「一つしかない席」を譲った(譲れた)として、どちらが座るかは
「譲り合いの精神」でご本人方の「判断」に任せる事が一つの方法だと思うのです。ご本人方がそういう判断をされたならば
それで良い、と言う意味では、その方達の価値観を受け入れると言う事になると思います。また、カズオは席を譲りたい気持
ちが有るが、譲った後の事、もしくは、席を譲らなかった「優しくない自分」と勘違いされたくない気持ちを持ちながら「葛
藤」している節が有るので、実際「言葉に出して」席を譲ると言う行為が無理であれば・・・さりげなく何も言わずに席を
立ってその場を離れる、と言った行動も有りでしょうね。せめてですが、その「葛藤」からは解放されると思います。何が自
然な「優しさ」なのかと悩みあぐねている「少年」の成長過程の一幕ですね。電車では、実際疲れていて出来るだけ座って眠
りたいと言う方も居ると思いますので、カズオにその「欲求」が全く無く、席を譲ってあげたいと言う「優しさ」の気持ち一
つからの「葛藤」だったと仮定すれば「眠ったふり」という行為も個人的には納得がいく所です。少し過敏すぎるのではない
か?とか、一人よがりではないか?と言う所も確かに有るとは思われるのですが、それでもそれだけの素材としての感受性が
無いと、「葛藤」なしの自然な「優しさ」としては振る舞えないのだろうかとも思いますし、そうできる方は、この作文と同
じく「絶対的」な「解答」はないでしょうが、自分なりに見つけた「優しさ」を振る舞えるために多くの「葛藤」をしたので
はないかとも受けとれるのではないか?と思えます。通信ツールが増えて「自分だけの世界」に浸れる「自分だけの楽しみ」
の種類が増えましたが、浸りすぎて、視覚はさすがに無いと思いますが、電車に限らず、せっかく持っている聴覚は・・・遮
断しすぎない方が良いと思っています。声をかけてよいかどうか分からないので。また、電車は、個人的な本音としてはやっ
ぱり人が少ない早朝か深夜近くが良いですね(笑)まだまだ、寒いですので、手洗いうがいを励行し、体調にはくれぐれも気
を付けて下さい。