自分ではコントロールできないものに遭遇した時、人は感情的になることがある。出かける直前になって急に雨が降り始めてきたりすると、つい腹が立ってしまう。しかし、自分ではどうしようもないことなのだから、腹を立てても仕方がないとも考える。
こういった、自分ではコントロールできないことに対して腹を立てるべきではなく、それに対する自分の感情をコントロールした方が良い。自分の感情はコントロールできるのだから、そちらの方に力を注いだ方が、精神的にも安定する。
以上のような考え方は「ストア哲学」のそれであるが、日々を生きていくうえで非常に参考になる考え方である。「ストイック(禁欲的な)」の語源にもなっているように、自分ではコントロールできないものに対しては何の感情も抱かないように努める。確かに、そうすることで余計なことに惑わされないようにもなるだろう。
ただし、何事にも行き過ぎというものがあるように、コントロールできないものに対してひたすら無関心を装っていては、薄情になり人間性を失ってしまうことにもなりかねない。
ちょうどよい具合に日々の生活に活かしていきたいものである。