教室ブログ
こんにちは、Ｗａｍ円座校です。
先日の1月16日、17日に大学入学共通テストが実施されました。今回からセンター試験に代わり、導入された大学入学者選抜のために使われる試験で、実施に至るまでいろいろと世間を騒がせたことは記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
「先行きが予想しづらいこれからの社会では、知識の量だけでなく、自ら問題を発見し、答えや新しい価値を生み出す力が重要になる（文科省）」
との考えから小学校・中学校・高等学校の学習指導要領の改訂が大幅に行われ、さらにセンター試験から共通テストに変わりました。共通テストでは知識・技能よりも思考力、判断力、表現力を重視したものとなっています。
実際に試験問題を見て、そのことを改めて痛感しました。
各教科、いろいろと語りたいことはありますが一言でいうと暗記やテクニックに頼った勉強をしていると太刀打ちできないようになっています。つまり、「なぜそうなるか、なぜ成り立つのか。」そういった本質的なことに目を向け、理解していくことが必要になります。
例えば「長方形の面積を求める公式は？」と聞いたら「縦の長さ×横の長さ」と答えられる人は多いと思いますが、「なぜ縦の長さ×横の長さをすれば長方形の面積が求まるのか？」と聞くと答えられない人がたくさんいます。
よくよく考えたら不思議に思いませんか？長さと長さをかけると広さが分かると言っているのです。
かけ算は「単位量あたりがいくつ分あるか」で総量を求めるものです。次の問題を見てみましょう。
［問1］5人の子どもに一人あたり3個のお菓子を配ろうと思います。全部で何個お菓子が必要ですか？
⇒一人あたり3個を5人に配るから、”3×5＝15個” が答えになります。
では次の問題を見てみましょう。
［問2］縦の長さが3ｃｍ、横の長さが5ｃｍの長方形の面積を求めなさい。
⇒縦の長さが3ｃｍ、横の長さが5ｃｍだから ”３×5＝15平方センチメートル” が答えになります。
これらは答えを求めるために必要な式は同じでも、かけ算として式を立てる上での考え方は全く違うように見えます。
「なぜ縦の長さ×横の長さをすれば長方形の面積が求まるのか？」そのことをしっかりと理解するめには”広さはどのようにして表すのか”を知っていなければなりません。
広さとは、１辺の長さが1ｃｍの正方形の面積を1平方センチメートルとし、それがいくつ分あるかで表すときまっています。
※算数や数学での決まり事を難しい言葉で「定義」といいます。
縦の長さが3ｃｍ、横の長さが5ｃｍの長方形の場合だと、この中に１辺の長さが1ｃｍの正方形は全部で15個入りますよね。
この中にある正方形の数を数えれば、それが長方形の広さになるわけです。
だから縦の長さが3ｃｍだから縦には3個入り、横の長さが5ｃｍだから横には5個入るので、その総数は3×5＝15 となるわけです。
一見違うように見えた考え方ですが、実は［問1］も［問2］もかけ算として式を立てる考え方は同じなのです。しかし、これらが同じだということをきちんと理解するためには「広さとはなにか」という本質的な部分をしっかりと分かっていないといけないのです。
このように小学生のころから「なぜそうなるか」を理解する習慣をつけておくことが、今後大学受験を見据える上でとても大切になります。
先ほど例に挙げたことは「先生だから知っていることでしょ」と思うかもしれませんが、そんなことありません。教科書に書いています。
Wam円座校での授業で教科書をベースとした教材を使用している理由の一つががまさにこれです。もちろん個別指導なのでテキストやカリキュラムは一人ひとり違いますが、教科書をベースとした学習が効果的であるお子様はとても多いです。
これからはいろんなことを知っていることよりも、きちんと基礎基本を確立した上で、本質的な理解をすることが大切になってきます。一見、遠回りに思えるかもしれませんが、長い目で見れば近道となっています。
今回はかけ算を例にして考えてみましたが、他の教科においても同様のことが言えます。
Wam円座校で共に目標を叶えませんか？スタートラインは関係ありません。どんな子でも可能性は無限大です。
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