こんにちは。個別指導Wam小宮町校です。
私立中学校の社会の入試問題では,時事問題が出題されることがあります。
今年のニュースといって頭に浮かぶのは新型コロナウイルスのことばかりですが,一つ忘れてはならないものがあります。
それは……「都」です。
7月5日に,東京都知事選挙が行われました。
都知事はもちろん1人だけですが,立候補したのは何と22人!
結果は御存じの通り,現職の小池百合子知事が2回目の当選を果たしました。
投票率は前回より下がって55.0%でした。
そしてもう一つ,「都」をめぐる投票がありました。
11月1日に大阪市で行われた,いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票です。
これは,政令指定都市である大阪市を廃止し,4つの特別区に再編する,というものです。
結果は,反対が50.6%を占めて,「大阪都構想」は否決されました。
投票率は62.35%でした。
「1都1道2府43県」というように,東京だけが「都」という称号を付されています。
東京都には,23の「特別区」と,26の市,5つの町,8つの村があります。
この「特別区」とは市町村に準じる基礎的な地方公共団体で,特別地方公共団体に分類されます。
政令指定都市に設けられた「区」とは違い,地方自治の権能を有しており,公選の議会を持っています。
大阪は京都とともに,歴史的な背景に基づいて「府」という称号が与えられていますが,実質的な権能は「県」と同じです。
「特別区」を設置することで,「都」と同様の存在になることを目指したのですが,大阪市民はそれを拒んだというわけです。
新型コロナウイルスの流行に対しては,「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に基づき,都道府県知事が先頭に立って対処しています。
ことに東京都と大阪府の両知事の言動は,マスメディアで大きく取り上げられ,注目を集めました。
「都」のリーダーを選んだ東京と,「都」にはなれなかった大阪。
それぞれの2020年の動向について,中学受験生の皆さんは改めて確認しておく必要がありそうです。