教室ブログ

2020.11.29

落ち葉とそれから

こんにちは。高見校です。

朝晩寒さを感じる季節になりましたね。高見校周辺も落ち葉が舞っています。
小さい頃、落ち葉をかき集めて干しておいたもので焼き芋をしたのを覚えています。

あらし吹く三室の山のもみぢ葉は龍田の川の錦なりけり (後拾遺集・秋366・能因法師)

百人一首でも有名な和歌ですね。川いっぱいを流れる黄葉を錦にたとえた、きれいな景色の一首です。

秋の黄葉や紅葉を詠んだ和歌は、古来よりたくさんありますね。

散りまがふ 嵐の山のもみぢ葉は ふもとの里の秋にざりける (藤原祐家)

この和歌は、先の能因のと対で引用されることが多い和歌です。それもそのはず。
この二首は、1049(永承4)年の11月に後冷泉天皇が開いた内裏歌合せの中で、優劣を競ったものだからです。
歌合というのは、貴族を東西二手に分け、主催者が1ヶ月ほど前に出した「お題」について1対1で歌を詠み合い、その優劣を判定者が決めて勝敗数を競う、というもの。勝者は能因でした。

千年以上、和歌は日本文化の中心となっていました。和歌から、俳諧・俳句・川柳といったものが派生していきました。
海外でも短詩の一形態として認められています。折々に触れて、日本人は和歌に親しんできたのです。

現在を生きる、我々も、「いづれか歌をよまざりける」になりたいものですね。

今年こそ今年こそはとタイガース今年こそはで今年も終わる (阪神ファンの男子高校生)

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