教室ブログ

2020.11.10

【国語】「旦那様!‥‥‥。」

中学3年生の国語の教科書に、魯迅の「故郷」が収録されています。

30年以上も前の話ですが、私も中学3年生のときに授業で読みました。

今の教科書の挿絵は、なんと私が中学生のときと同じです。

その挿絵を見ると、中学校の頃が、懐かしく思い出されます。

 

この小説の後半に、こんなシーンがあります。

 

幼いころは無邪気に遊んでいた少年2人。

その2人が、大人になって再会します。

しかし、身分の違う2人の間には、

目に見えない厚い壁が立ちはだかっていて、

知事になった主人公に向けて、幼馴染の男が言います。

「旦那様!‥‥‥。」

 

国語の先生は、ここが小説の見せ場なので、力を入れて話をしていたのですが、

中学生の私には、このシーンの意味が、いまいち分からなかったのを覚えています。

その頃の私には、これを理解するだけの経験がなかったのですね。

今読み返してみると、なんの抵抗もなく読めるのは、

それなりに大人の経験をしてきたからでしょう。

 

生徒からは、

「なんでこんなことを勉強するの?」

「これって将来使うの?」

という質問をよく受けますが、今はよく分からなくても、

大人になってから分かるようになったり、役に立つこともあります。

学校の勉強を、何か難しいものと思わずに、前向きにやってみてください。

 

ちなみに、「故郷」のラストの辺りで、未だによく分からないところがあるのですが、

これはもっと年齢を重ね、人生経験を積まないと分からないものなのかな、

それは一体いつのことなのだろうか?

いつか分かる日が来るんだろうな!

そう考えると、年を取るのも悪いことではないな、と変に納得しています。

 

中山校  渡辺

 

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