from の意味を生徒に確認すると、「出身」という答えが、意外に多く返ってきます。
from の基本的な意味は、「~から」です。
ちなみに、場所だけでなく、時間にも「~から」という意味で使えます。
ぎこちない日本語の例文ですが、
You come from the room.(あなたは、その部屋からやって来ます)という感じです。
また、これもぎこちない例文ですが、
I spend from September to October in Niigata.(私は、9月から10月まで新潟で過ごす)
のように、時間的に「~から」という使い方もあります。
そもそも、なぜ、fromの意味を「出身」と覚えてしまうのでしょうか?
原因は、fromを初めて勉強する英文にありそうです。
英語の最初の勉強で、次のような英文を習います。
I am from Niigata.(私は新潟出身です)
この英文を直訳すると、「私は新潟からです」となりますが、
これでは、ぎこちない日本語で、意味が分かりません。
英文の意味を考えて、日本語らしく訳すと、「私は新潟出身です」という訳になります。
このようなプロセスをきちんと理解しないで、
ただ機械的に訳を当てはめてしまうと、「from=出身」となってしまいます。
英語を習いたての頃に、fromを「出身」と覚えてしまうのは、
致し方ない側面もありますが、
大事なことは、fromの訳が「出身」でうまくいかなくなったときに、
どのようにしていくかです。
辞書か何かで調べるのか、
周りの分かる人に聞くのか、
無理やり「出身」で訳し通すのか、
分からないままにしておくかので、
英語の力が決まってきます。
うまくいかないときに、ほったらかしにしないで、
粘り強く、一つ一つ解決していきましょう。
中山校 渡辺