教室ブログ
こんにちは、出口校の西川です。
今回の行動経済学のお話しは「顕著な特徴だけで、物事を見極めてる？」です。
『その昔、摂津の国に 中村新兵衛という侍大将がいました。
鎗の名手で、またの名を「鎗中村」と呼ばれているほどでした。
鎗中村の武者姿は、戦場において水際だった華やかさを示していました。
彼がまとっていたのは、
火のような猩々費緋（しようじょうひ）の服折。（＊華やかな深紅の陣羽織）
そして、唐冠（とうかんむり）えい金の兜。（＊古代中国の冠に形をまねた兜）
と これ以上なく敵に脅威を与える姿でした。
ある時、新兵衛は初陣を迎える 我が子に、その服折と兜を
貸し与え、供に 戦に向かいました。
戦いが始まるやいなや、猩々費緋（しようじょうひ）の服折と唐冠えいきんの兜
を身にまとった 我が息子の戦いぶりの凄まじさを 会心の微笑を含みながら眺めていました。
新兵衛も戦いに参戦しました。
ところが・・・。
いつもとは勝手が違って、いつもは羊のように怯える敵が 今日に限って対等の戦いを
するぐらい勇みたっていました。
そのうち、新兵衛 は１人の雑兵にうちとられてしまうのでした。』
新兵衛は、敵兵が恐れるのは、自分の実力だと思っていましたが、
実際に恐れられていたのは、強さの象徴として知られる 唐冠の兜と猩々緋でした。
このように、表面的な特徴に引きずられ、全体の評価をしてしまう心理効果を
「ハロー（後光）効果」と言います。
現代においても、超有名大企業や 有名大学出身というだけで、
その人物を高く評価してしまうことがありますよね。
その内容を理解した上でなく、実はただ目立つ特徴だけで評価してしまう傾向が
私たちにはありますね。
次回の行動経済学は「週給ドングリ70個！？」のお話しです。
お楽しみに！！。
いつも最後までお読みいただきありがとうございます。
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