こんにちは。個別指導Wam小宮町校です。
高校の数学Ⅰに「集合と命題」という単元があります。
この単元で,「命題の真偽」というものを学習します。
正三角形は二等辺三角形である。これは真か偽か。
正三角形は三辺の長さが全て等しい三角形です。
ということは,三辺のうちの二辺だけを見ても長さは等しいので,二等辺三角形でもあります。
したがって,この命題は「真」です。
では,この命題の「逆」はどうでしょう。
二等辺三角形は正三角形である。
三辺のうちの二辺の長さが等しいからといって,残りの一辺も等しいとは限りません。
したがって,この命題は「偽」です。
さらに,この二つ目の命題の「裏」を考えてみましょう。
二等辺三角形は正三角形ではない。
三辺のうちの二辺の長さが等しい上に,残りの一辺も長さが等しいということはありえますね。
したがって,この命題は「偽」です。
この単元では,文章で示された内容を論理的に考えていくことが求められます。
そういう意味で,最も「数学」らしい単元だと言えるのではないでしょうか。
「サイン・コサイン・タンジェントなんて,何の役に立つ?」などと言う人がいます。
数学という教科は,このように論理的思考を駆使して問題を解いていくことで,筋道立てて考えるための訓練をしているのです。
人が社会で生きていくためには,言葉を使い,論理的に考えていくことが不可欠です。
国語や英語と数学(算数)の学習が,その基礎となるのです。