こんにちは。wam高見校です。
最近めっきり涼しくなりましたね。夜鳴く虫の声にも一層の涼しさを感じます。『枕草子』にも、虫を扱った章段がありますね。第四三段「虫は」です。
虫はすずむし。ひぐらし、蝶。まつむし。きりぎりす。はたおり。われから。ひをむし。ほたる。
みのむし、いとあはれなり。鬼の生みたりければ・・・・・・
こめつきむしもあはれなり、とか、はえは感じが悪いとか続くのですが、初めに焦点を当てているのが鳴く虫だということに「をかし」く思います。
三大和歌集にも、虫の音について詠まれた和歌が一定数収録されています。虫をかごに入れてその音を楽しむという平安貴族の遊びもあったほどです。
このように日本人は、昔から虫の鳴きを楽しんできました。それは日本だけではなく、古代中国でも同じです。小さなかごに入れて、音を楽しむ。
唐の時代からあったそうです。イギリスでも変わりはありません。辞典の、こおろぎを代表する小さな虫の総称である「clicket」の説明に、「バッタ目に属する足の短い昆虫。オスは特徴のある音楽のようなさえずる音を発する。」とあります。古今東西を問わず虫の音には人気がありますね。
なんだかんだけぜわしい現代ですが、夕方から夜にかけて、のんびりと虫の音をのんびりと楽しみませんか?