こんにちは。個別指導Wam小宮町校です。
この春に中学校を卒業した生徒たちは,いまだに高校の授業を受けられずにいます。
きっと高校生活を想像しながら過ごしているのではないでしょうか。
私が高校に進学したのは,もう35年も前になります。
ずいぶん昔のことですが,教わった先生の顔と名前は案外と覚えています。
特に印象的だったのは,現代社会の授業を担当した,教頭のK先生です。
授業中,話をしながら机間を歩き続けていました。
それも,決して体の向きを変えません。教室の後方から教壇に戻る時には後ろ向きに歩くのです。
常に生徒の顔を見て話したいという思いの表れなのだと思います。
そのK先生が繰り返し言っていたことが2つあります。
「理屈っぽい人間になりなさい」
「新聞を読みなさい」
ほとんど毎回の授業で,そう言っていたような気がします。
35年経った今,その言葉がより重い意味を持つようになったと思えます。
SNSを中心に,刹那的で感覚的な言葉が飛び交っています。
フェイクニュースが流布し,リテラシーのない人がそれを拡散しています。
具体的な根拠を踏まえ,筋道立てて考えること。
その最良の教材が新聞です。
記者が,時間をかけて,しかも複数のルートから取材して得たニュースソースを,適切な表現で文章化したものが,記事として公表されます。
SNSで無責任に垂れ流される情報とは質が違うのです。
近年,新聞を購読する家庭は減少しています。
その一方で,NIEといって,教育に新聞を取り入れる試みも行われています。
10代の青少年にこそ新聞を読んでほしい。
そして,良識ある大人になってほしい。
私は,心からそう思っています。