教室ブログ

2019.11.29

義経

こんにちは。Wam西浜校です。昨日の寒さとは打って変わって、今日の日中は暖か穏やかな陽気でしたね。ですが、気温

 

が10℃を下回る日が、以降普通に出て来るでしょうから、寒さ対策には気を付けないといけませんね。さて、こちらの方で

 

は中学生たちの定期テスト対応が概ね一段落しました。その中で、中学2年生の殆どの生徒さん方は、「平家物語」が国語の

 

テスト範囲だったでしょうか?「祇園精舎の~」から始まる冒頭文、担当の先生に暗唱させられましたでしょうか?教科書表

 

記ではたったの8行で、実質は「無常観」に基づいた同じことを繰り返している物にも拘わらず、使う言葉や表現の仕方を変

 

えたり、具体例を出す等、工夫を凝らす事で、味わいのある文章になる事は、テストの事には関係はないですが、私自身味わ

 

い深さや感銘を覚えます。それもそうなのですが、教科書作中最後、源義経の「弓流し」のエピソードには、「義経の生き

 

様」の一端が垣間見られます。平氏軍に引っ掛け落とされた自分の弓を、命がけで取り戻そうとした義経を、家来達は「どん

 

なに高価な弓でも命にどうして変えられますか」と諫(いさ)めます。それに対し義経は、「弓自体が惜しいのではなく、落

 

とした弱々しい弓を見て、敵にあざ笑われる事が悔しいから命を懸けて拾った」と返答します。今現在でも「どうしてそこま

 

でして・・・」と思ったり、思われたりする事はある、と考えると、物や事情は違えど、今も昔も「変わらない」事は沢山あ

 

る事の様に思います。少し例えが違うかとは思いますが、今回、この教材を授業で扱った時に、「例えばもし、自分に好きな

 

人や嫌われたくない人が居て、その人が自分の知らない所で自分のだらしない所や悪評を聞いていたとしたら、どんな気持ち

 

がする?」と聞きました。それに対し、単純に「嫌」とか「恥ずかしい」等の答えが返って来ました。でも、人間にそういう

 

感情があるからこそ、自分を磨こうとする気持ちが表れるのでしょうね。それでも、現代においてそう言う苦い思いを味わわ

 

ない為にどうするか?(とは聞いてはいませんが)、そういう風にも問われている様な気もします。義経は「自分の命」より

 

も、武士としての「誇り」を優先しました。当然、命が無ければ守るも何もないのですが、「誇り」を優先する、言い換えれ

 

ば自分の「信念」や「生き様」を貫くと言う事は、自分に正直に生きるという事になるのでしょうか?正直に生きるとして、

 

当然、人様に迷惑をかける事はご法度なのですが・・・。寒くなりましたので、防寒・風邪対策入念に、インフルエンザも流

 

行しているようですので、くれぐれも体調に気を付けて下さい。

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