2019.08.06
必要があって夏目漱石の「吾輩は猫である」を何十年かぶりに読んだりしている夏です。読まなければならない状況は昔も今も同じなのですが、今回の方が何となくシックリと内容が入ってきています。
フランスのパリで、42.6度という観測史上最高気温を更新したというニュースがありました。これは、中東イラク・バグダッドの7月の平均最高気温に匹敵する暑さだということです。フランスは位置的には日本の北海道と同じくらいの緯度です。そんな場所が40度を超える暑さだということですから驚きです。
過去に2回夏のパリに行った事があります。
確かに晴れた日は暑くて水ばかり飲んでいた記憶はありますが、それでも40度なんて事はなく、暑いけれど湿気が無い分日本人にとっては過ごしやすい暑さ、カラッとした暑さでした。宿泊していたホテルには、クーラーはなく扇風機があるだけ。それで充分でした。けれど42.6度ではクーラーが無ければどうしようもないでしょう。何ともこれは災難としかいいようがありません。雨が降ると夏でも凍えるような寒さになったりしたのですが、今年の夏も雨が降ればそうなってくれるのでしょうか。
と、言ってもそれを伝えるニュース映像では、エッフェル塔近くのトロカデロ広場の噴水で水浴びをしている人々が映っていて、その姿が何とも優雅。しかも楽しそう。パリではバカンスシーズンの為これから1ケ月程度は仕事も学校も休み。富裕層は南フランスのニース辺りで過ごす事を想像すると、42.6度、史上最高気温、と伝えられても今一つ同情出来ない自分がいます。どうぞ暑いパリから逃げて、涼しくなったらまた戻って来て下さい、といった感想です。
日本にいる私たちはそうは行きません。バカンス等という制度はないですから。
長い梅雨が明けたと思ったら、猛烈な暑さ。しかもパリにはない湿気で息も出来ないくらいです。毎年毎年最高気温が更新されたりして、熱帯地域に日本がなるのではないか、今迄は生息していなかった南国の植物が生えて来るのではないか、と心配になってしまいます。関東地方よりも沖縄の方が気温が低いとも聞きます。本当にツライところです。来年はこの時期にオリンピックが開催されます。屋外競技では選手も観客も文字通りの死闘になりそうな予感です。
猛暑はもはや災害の域に達している、と気象庁は言っています。
しかし災害と言っても、地震のように突然来るものではなく、予防が出来るのが猛暑対策です。熱中症にならないように水分補給をこまめにする、クーラーを電気代が勿体ないからという理由で点けないという事はしない、睡眠をしっかりとる、等出来る事をやって日本の夏を堪えて行きましょう。
エッセイストのジェーン・スーさんが言っています。
水分・塩分・クーラー気分、と。