こんにちは。個別指導Wam小宮町校です。
今月上旬,高校生の期末考査対策の現代文で,中島敦の『山月記』を生徒に解説しました。
その中にこんな一節がありました。
「人間は誰でも猛獣使であり,その猛獣に当るのが,各人の性情だという。」
この小説の主題が示されている有名な部分です。
昨日,京都で起きた放火事件の記事を読んでいて,この一文をふいに想い起こしました。
怒りや憎しみ,恨み,妬み,……。
実は誰もが心の中に抱いているものです。
それを押し殺したり,あるいは何か別の形で発散したりして,何とかやり過ごしています。
でも,それがいつか抑えきれなくなった時,人は凶暴な「猛獣」の姿へと変貌してしまうのでしょう。
亡くなった方の御冥福をお祈りいたします。
治療を受けていらっしゃる方の一刻も早い御回復をお祈りいたします。
そして,自らの心の中の「猛獣」を,今一度見つめ直したいと思います。