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2019.04.27

「褒められることを求めすぎると、何故か褒められなくなる?」

 

こんにちは、出口校 西川です。

 

最近のコーチング理論では「褒めて育てる」という指導方法が主流です。

褒められるとうれしいし、やる気も出ます。

しかし、「褒められる」ことにこだわりすぎると長い目で見た時に問題もあるようです。

 

今日はそのことについてのお話しです。

 

人に褒められてやる気を出す。

人に「よくやってくれてるね」と感謝されたり、「すごいですね」と認めてもらってそれでやる気を出す。

・・・ということを続けてゆくと、褒められないと、認めれらないとやる気が出ないという、ある種の「回路」のようなものが自分の中にできるそうです。

 

これを続けると、やる気を出すために、または物事を楽しむために、人の言葉や評価に依存し続けなくてはならなくなるかも知れません。

 

褒められることは嬉しいものですが、ただ、それを自分のやる気の源にしようとすると、そんな風にして、いつの間にか自分の行動がある意味、他人にコントロールされてしまうような、そんな現象が起きることがあるようです。

 

褒められて嬉しいという気持ちから、褒められることを求めてしまうと、どうしても、褒めてもらえそうなことをしたくなることがあります。

ここに問題があります。

 

その理由はいくつかあって、例えば、人に褒められたくてやっていることは、自分が本当にやりたいこととは限りません。

褒められそうなことも、自分が心から好きなこととは限らないわけです。

 

褒められそうだからやること、自分が心からやりたいと思ってやること。

この2つを比較した場合、どちらがブレやすいか?というと、前者の方だと思います。

褒めらるためにやっていると、非常にブレやすくなってゆき、いつか、自分が本当にしたいことが何だったのかさえ、見えなくなってしまうことがあります。

 

それは何故かというと、人の好みというのは様々で、そしてまた、それは移ろうものだからかも知れません。

ある人は褒めてくれても、ある人は、褒めてくれないかも知れません。また、以前はそのやり方で褒めてくれていたのに、時間が経つと、そのやり方ではもう褒めてくれなくなることもあるかも、知れません。

だから、人に褒められることをしようとすると、とてもブレやすい自分になることがあり、自分の軸となる何かを失ってしまうこともあります。

それを人は敏感に察知します。

だから、褒められることを求めてゆくと、何故かいずれは褒められなくなってしまうのかも知れません。

 

一方、誰かに褒められるためではなく、自分が好きだからやっていること、自分が心からやりたいと思ってやっていることは、人に褒められる機会は少なくなることもあるかも、知れませんが、自分の好みや自分がやりたいことであれば、自分でわかっていることが多いと思います。

だから、ブレることも少なくなります。

そして、自分が好きなことを貫いてゆくと、不思議と、同じようにブレることなく自分を応援してくれる、そんな自分を認めてくれる人が現れたりします。

その数はそんなに多くはないかも知れませんが、ただ、自分が好きなことを応援してくれる人がいるというのは、何にも代えがたい喜びになるかも、知れません。

 

褒められたい気持ちを手放すと、不思議と、自分の中からやる気が湧いてくる。

これには根拠があって、実は、人に褒められることを考えずに何かをすると、人はどうも自分自身の中でモチベーションを作り出そうとすることが脳科学の研究でわかってきたそうです。

 

人に褒められたり、認められたりしようとすることを一切抜きにして、何かをただ自分のためにやってみようと思った時、または、褒められるためではなく、自分がやりたいから、好きだから何かをやろうとした時、不思議と、自分の中からやる気が湧き上がって来るようになったりします。

そしてそれが喜びになることがある。

 

褒められると嬉しい・・というのは多くの人が思うことではないかなと、思います。

 

ただ、その「褒められると嬉しい」という気持ちが強くなり過ぎると、褒められないと不安になったり、頑張れなくなったり、やる気が出なくなってしまうこともあるかも知れません。

 

そんな時のもう1つの考え方として、「褒められると嬉しい」から「喜ばれると嬉しい」にシフトしてゆく・・というやり方もあるように思います。

 

「褒められると嬉しい」・・の場合は、自分は受け取る側です。

 

「喜ばれると嬉しい」・・・の場合は、自分は与える側です。

 

モチベーション、やる気という意味では、受け取る側ではなく、与える側にまわった方が、長続きしやすいかも知れません。

 

受け取る側の場合、主導権はあくまでも相手です。相手に与えてもらうわけです。

 

与える側の場合は、主導権は自分です。自分が与えるわけですから。

 

もっとも、喜ばれるかどうかは、相手次第ですが、少なくとも主導権は自分にあります。

何かを続けるモチベーションを維持するためには、自分が主導権を握っていた方がどうもいいようです。

 

いつも最後までお読み頂き有難うございます。

 

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