教室ブログ

2018.10.10

秋は夕暮

こんにちは。個別指導Wam 小宮町校です。

 

先日,ラジオ番組で秋の童謡や唱歌が特集されていました。

リスナーからのリクエストをもとに選ばれた8曲は……。

 

「虫の声」

「赤とんぼ」

「小さい秋みつけた」

「里の秋」

「もみじ」

「月の沙漠」

「夕焼小焼」

「七つの子」

 

いずれも郷愁を誘う唄ですね。でも,ふと思いました。

「夕焼小焼」や「七つの子」って秋の唄なのかなぁ……?

 

どちらも季節が秋だと示す言葉は使われていません。でも,何となく秋らしさが感じられます。

それはきっと,どちらも夕暮れ時が描かれているからなのではないでしょうか。

 

「秋は夕暮れ」と清少納言は「枕草子」で述べていますね。また,結句に「秋の夕暮れ」と詠んだ「新古今和歌集」の3つの名歌は「三夕の歌」と呼ばれています。

 

「寂しさはその色としもなかりけり 槙立つ山の秋の夕暮れ」 (寂蓮)

 

「心なき身にも哀れは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ」 (西行)

 

「見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」 (藤原定家)

 

夏から冬へと向かう途上の秋は,昼と夜との境目の頃合いと様子が重なります。

何故とも言えぬせつなさが殊更に感じられる夕暮れ時は,秋をイメージさせるのでしょう。

 

「夕焼小焼」は,八王子市の恩方の情景を中村雨虹が詞に表したと言われています。

秋のたそがれ時にしみじみと聴きたいものですね。

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