暑い毎日が続いていますが、
この季節になると、この詩が思い浮かびます。
「崖」
戦争の終り、
サイパン島の崖の上から
次々に身を投げた女たち。
美徳やら義理やら体裁やら
何やら。
火だの男だのに追いつめられて。
とばなければならないからとびこんだ。
ゆき場のないゆき場所。
(崖はいつも女をまっさかさまにする)
それがねえ
まだ一人も海にとどかないのだ。
十五年もたつというのに
どうしたんだろう。
あの、
女。
一年前、私のリスペクトする斉藤れいなさんも、
石垣りん好きと知りました。