こんにちは。個別指導Wam東京神奈川です。
小さな不幸
すみません。不幸などと書くと、いやな印象ですよね。小さな、取るに足らないことです。
地元の図書館にある本を予約し、300人近い順番を半年以上待って、やっと順番が回ってきました。本日借り出しの手続きに行ったところ、なんと自分自身のミスで借り出しが出来ないことが分かりました。本日が借り出し締切日だったため、改めて予約しなければなりませんでした。「今何人ぐらい予約されている人がいますか?」と聞くと「そうですね、800人ぐらいですか。」「では、借りられるのはいつぐらいになりますか?」「そうですね、1年後ぐらいですか」
そうですね、というのが口癖なのかな。そんなどうでもよいことが気になってしまって。
全て私が愚かだからです。ちょっとしたミスで、楽しみにしていた本が事実上読めなくなりました。
「買ってしまうか」という気持ちもわきますが、お金で解決するのはどうなんでしょうか。
一番戒めなければならないのは「1~2日、予約を延長してくれないものか。そんなに規定通りにしなければいけないのか」と、図書館の係の人に対して非難めいたことを思うことなのでしょうね。私も弱い、ちっぽけな人間です。
スコット・フィッツジェラルドの「グレートギャツビー」の冒頭がふとよぎります。
<ぼくがまだ年若く、今よりもっと傷つきやすい心を持っていた時分に、父がある忠告をして与えてくれたけど、爾来ぼくは、その忠告を、心の中でくりかえし反芻してきた。「ひとを批判したいような気持ちが起きた場合にはだな」と、父は言うのである。「この世の中の人がみんなお前と同じように恵まれているわけではないということを、ちょっと思い出してみるのだ」>
世界ではたくさんの苦しみや不幸が無数に起きている。「風に舞い上がるビニールシート」(森絵都著)のように、人の命さえ、軽々と吹き飛んでしまう。押さえても押さえても。
1年待ちますか。